Apple TV+の海外ドラマ「サーヴァント ターナー家の子守」のご紹介とレヴュー。前半はネタバレ無しで、後半はネタバレありで感想と解説を書いてます。
3週間くらい前になりますが、楽しみにしていたAppleTV+のサーヴァントをついに見ました。
M・ナイト・シャラマンが仕掛ける新作ドラマと聞いたら見ないわけにはいかないでしょう!
大分前のドラマ「ウェイワード・パインズ 出口のない街」のシーズン1ではさすがシシャラマン・・と唸らされましたからね。
この「サーヴァント」は少し独特のテーマを扱ってることもありまして、見る人によって好き嫌いが分かれるタイプの異色作だとは思いますが、私はかなり面白かったです。
とりあえず見だしたら止まらない!
仕掛けのあるミステリースリラーが好きな方にはドはまりするタイプのドラマだと思います。
ただし、終盤の第9話は見るのが辛かった・・。
この辛いエピソードがもし1話目に来てたらたぶん見るのやめてましたけど、もう完全に引き込まれた後だったので後戻りできず、耐えましたよ・・。(エグいシーンなどはないですが・・。)
そして、なぜこんなに引き込まれるのか、ですが、
理由の一つはもちろんミステリー仕立てのスリラー展開が切れ味鋭いという点ですが、もう一つの理由は圧倒的な迫力の演技合戦でしょう!
濃い!
基本的にメインキャラは4人なんですけど、全員が持ち味全開でやり合うんです。
もうね、その場を誰が制するか!という臨場感のある攻防戦は見てるこちらにも力が入りますよ。
目の前で舞台を見てるような雰囲気もありますね。
セリフの一つ一つが計算されて際立ってるし、自信たっぷりの役者陣が繰り出すパンチの一つ一つが素晴らしい!
もちろん、シャラマンが一体どんなどんでん返しで楽しませてくれるのか?!も大きな目玉になってます。
【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。
また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)
「サーヴァント ターナー家の子守り」予告編
字幕なしですが・・。
「サーヴァント」登場人物とキャスト
基本的にはメインは4人です。
赤ちゃん育児中のドロシー・ターナー。仕事は現場レポーター。
演じるのはイタリア系アメリカ人のローレン・アンブローズ。不気味な体当たり演技が最高ですよ~。ドラマ自体が小作なので微妙ですけど、賞とかも狙えるのでは・・?と個人的には思ってしまいました。
雰囲気がめっちゃ舞台女優っぽいんですけど、実際オペラ歌手でもありブロードウェイでも活躍していたそう。「シックス・フィート・アンダー」にも出ていたらしい。
夫のショーン・ターナー。料理研究家。
演じるのはイギリス俳優のトビー・ケベル。
あまり出しゃばらず、無理してない感じがいいです。
ドロシーの兄か弟のジュリアン。
ルパート・グリントはもちろん「ハリー・ポッター」で有名ですけど、私は見てないのでお初でした。
すごくいい役者さん!言い方悪いけど、子役上がりの匂いがしないです。仕上がってる。
ターナー家に子守りとして雇われたリアン。
どっかで見たことある・・と気付いた方は凄いです!
「ゲーム・オブ・スローンズ」のミルセラ・バラシオン(サーセイの娘)のネルちゃん!金髪だと印象違う!
最近ではアマプラの「トゥー・オールド・トゥー・ダイ・ヤング」にも高校生役で出てました。
このほか、ナタリー役のジェリカ・ヒントンはアマプラ最新ドラマ「ナチ・ハンターズ」のFBI捜査官の人。
これから活躍しそうな気がします。
そんな感じで、私は面白く見せてもらいましたが、もしかしたら、つまらない方はつまらないかも。
1話だけでも大分雰囲気分かるので、とりあえず見て頂きたいです。
実は、ホラー的要素もかなり入ってまして、特にショーンが作る料理には色々凝ったホラー的演出が施されてます。ホント、よく考えるわ・・と感心するくらい。
そんなマニアックな部分にも興味をそそられるか、なんのこっちゃ・・と思うかで大分印象が変わりそうです。
あとですね、これ以上は前情報を入れずにそのまま見た方が面白いと思います。
私は何も知らずに見たので、1話だけでもギョっとしました。
このギョっとする感じがこのドラマの醍醐味でもあるので、ぜひまっさらな状態でAppleTV+へどうぞ~。
*この先はネタバレ全開で、府に落ちなかった部分などを頑張って解説してみています。
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「サーヴァント」全話見たネタバレ感想
うわ~~・・・!
どんでん返しはそう来たか・・!
カルト集団てか~。
うーん、これはイマイチ。
もう少しシャラマンらしい特殊で意外性のあるのを期待してたかな。
しかも、何気に超常現象らしき物も入ってくると、もうそれってネタバレ自体がない世界じゃないか~・・という突っ込みも出てきますよ。
リアンちゃんは、嬉しい時はその人の役に名立つけれど、怒らせると怖いらしいです。
トゲ攻撃が怖かった~。
しかも、味覚や痛覚なくすってどんだけ~!?
そんなにショーンは悪いことしましたかね??
8話で一体何が起きた?!
人形が本物の赤ちゃんに変わった部分についての種明かしはされませんでしたよね。
この赤ちゃんが一体誰なのかもハッキリは説明されず、ちょっと消化不良な部分もありました。
で、あちらのサイトを少し覗くと基本的には
- リアンの超能力説(赤ちゃんはリアンによって人形になったり生き返ったりする。)
- 本物の赤ちゃんがちゃんと存在してる説
の二つの説があるようです。
私は②の赤ちゃんは本物説の方に一票です!
根拠は二つありまして・・。
まずですね、あの汚いにもほどがある叔父が雨の中訪れてきた時、まず「赤ん坊は」と言い、赤ん坊に会わせるよう要求して抱っこしてましたよね。
この時、ニコっと笑ったりしてるんですけど、もしドロシーの息子だと思ってるならあり得ないですよね。
これはやっぱりリアンがあの施設から逃げる際に赤ちゃんも一緒に連れ出した可能性が高いかと。
最終話のネタバレの時に、カルト施設にいる人間の半数が子供達っていうセリフもあったので、結構気の毒な子供達がいそうです。
それから、じゃ、なぜ8話のジュリアン留守番回であんなすり替えマジックができたのか?についてですが、これにはチラッと映ったシーンが答えになってるのかも。
リアンとのデート帰りの彼がすれ違ったのは、例のアジア系の彼女。
彼女が前回面倒を見ていたのは小さい女の子だったので、赤ちゃんはいなかったんですよね。
なので、これがジェリコ君の可能性が高い。
じゃ、なんでリアンはこんなことを?!の答えはもう想像するしかないんですが、ジュリアンにシッターを任せるのが不安だったから、信用できる友達に預けてデートに行った・・って感じ?
それも変な話ですけど、もしもこの赤ちゃんがカルト施設から連れ出した子(リアンの子の可能性もある。)だと仮定すると、当初から「これはジェリコじゃない!どこの子だ!」と彼女に詰め寄っていたジュリアンは信用できない部分はあるかも。
ドロシーもいないからチャンスとばかりに警察に連れていかれたりとか?
ショーンは既にこの子をジェリコとして受け容れる気持ちに傾いてるので安心だけど、ジュリアンはその辺不安要素が大きいですからね。
とはいえ、1話で初めてリアンが家に来て人形を見た時のリアクションやその後の展開なんか(本物とすり替えるまで)全然説明付かないので、実際よく分からないんですよね。
あんな態度がとれるというのは、初めからリアンがこの状況を分かっていたとしか思えない。
なのに、リアンはドロシーが赤ちゃんにしてしまった事を知った時に怒ってましたよね。
それでドロシーへの態度がガラッと変わったので、それまで知らなかったのは確実。
となると、なぜ人形の赤ちゃんを見て、冷静に人間のように扱っていたの?
もしも人形でなかった場合は、自分が連れてきた赤ちゃんと二人になってたってことですかね??
うわ~、全然分からない~!
何か推論がある方ぜひコメント欄にお願いします。
最終回には何が起きた!?
そして、最終回ですけど、リアンは結局カルト集団の巣に戻る事に決めたようです。
親分が出てきちゃったからには、もう洗脳されてる者としては抵抗できないんでしょうね。
苦痛の面持ちでスーツケースを持って彼らに歩み寄るリアン。
あのスーツケースの中には赤ちゃんがいるのかしら・・。
そして、ドロシーの家には再び人形が・・。
皮肉な事に、この直前の洗礼式後の出来事でドロシーはかつて自分も少女のように人形をあやしていた記憶を取り戻しちゃうんですよね。
その瞬間に彼女の中でどこまで事実を整理して受け止められたのかは不明ですが、現在自分には本当の赤ちゃんがいること、それにリアンが絡んでいること・・くらいまでは理解できたのかな?
ベビーベッドに横たわる人形を見た時のドロシーの気持ちたるや・・。
それに、ショーンにとっても辛い現実でしょう。
ショーンは思いのほかいい男でしたね。
ドロシーが起こした事故は自分のせいだ。自分がいてやれなかったから。
今願うのは、息子を取り戻すことだけ。
と、本当の気持ちに正直に向かい合うことができてました。
ところが、そんな彼に振り降りてきたのは、感覚を失うという罰。
味覚の次は触覚。リアン、ショーンに厳しすぎでしょ。
既にあれほど苦しんでる男に対してこの追い込み方はない・・。
もったいなかったのは・・
超常現象の部分と、現実に即した部分との線引きが曖昧になっちゃったことですね。
例えば、リアンが超能力で人形を人間に変えたわけではなく、物質的にスーツケースに赤ちゃんを入れて連れてきたのなら、他の部分もしっかり現実に即した説明を用意して欲しかった。
でも違いますよね。
彼女は明らかに特殊な力を持っていて(だからこそカルト教祖は離したくない)、ショーンがもっぱらその被害にあってました。
それに最後のシーンで、カルトメンバーたちが団子になっていたのをパッと消したのも彼女の力によるものかも。
なので、超能力の部分もあるし、そうじゃない説明がしっかりある部分もある・・という中途半端な説明がスッキリできなかった原因かも。
これがかつての「シックスセンス」の場合は、ちょうど良く配合されてたんですよね。
浮かばれない死者の魂が地上に留まり、少年には見える・・なんて以外に結構受け入れやすい現象ですよね。そういうのは日本人でも信じてる人多そうだし。
この場合の超常現象部分には説得力があったんですけど、今回のトゲやら味覚がなくなる・・やらには「???」となっちゃう。
9話の悪夢が辛かった
あれは全ての親の恐怖をドロシーが体現してましたね・・。
もう見ていてもゾゾゾ・・程度のレベルじゃないですよ。
どの親にとっても、ちょっとした事故や怪我で肝を冷やした記憶って多少なりともあるものではないでしょうか。
この9話で起きる事故はその最たる悪夢・・。見てるだけで背筋が凍ります・・。
ドロシー寝てなかったので、既にノイローゼ状態だったんでしょうね。
いや、寝ない赤ちゃんているんですよね。友人の赤ちゃんは夜でも3時間しか寝なかったそうで(昼寝なし!)、本当におかしくなりそうだったと語ってました。
毎晩1時間車を走らせて寝付かせていたのだとか・・。壮絶!
「サーヴァント」の評価は
IMDbは7.7とまぁまぁ。そんなに高くないですね。
私は彼らのパフォーマンスに対して8.1くらいあってもいいかなぁ・・と思ったんですが、やっぱり最後のオチにパンチ力にかけてたかなぁ・・と。
でも、それまでに大分楽しませてもらったので、オチは少し弱くてもそんなに落胆はなかったかな。
シーズン2も楽しみですけど、作ってくれるといいな。
では、また~。
コメント
コメント一覧 (2件)
もっと納得できる結末が欲しかったな。雰囲気は楽しめました。それにしてもあのクロカンブッシュ、食べられます?
そうなんですよね~。
オチに関しては、シャラマンその程度か?!という感想は正直ありましたよね。
味覚をなくすとか、結局超常現象入ってるし・・。
続編については微妙でしょうかね・・。
彼らのカルト生活を覗いてみたいとはあんまり思いませんしねぇ・・。
こういう謎系は超常現象が入った時点で成立しなくなりますね。
あのクロカンブッシュは無理でしょう~笑
フランスで何度か食べましたが、フランスのお菓子って甘すぎて砂糖の味しかしないんですよね・・。
ケーキについては日本のものが一番おいしいとフランス人も言ってました。