アマゾンプライムの海外ドラマ「The Missingシーズン2」(ザ・ミッシング~囚われた少女~)。途中までネタバレなし感想とキャラ紹介。注意書き以降はネタバレ感想です。
アマゾンで見つけたThe Missing のシーズン2ですが(以前WOWOWで放送された時には~囚われた少女~と副題がついてました)、2014年のシーズン1(~消えた少年~)とは全く違うストーリーで、基本的には舞台もキャストもガラリと変わっています。
内容的にも繋がりはないので、シーズン1を知らなくても問題なく見れます。
共通して登場しているのは、チョッキー・カリョ演じるフランス人刑事だけですが、今回は既に引退しているという設定で、シーズン1からの時の流れを感じますね。(大分老けたし)
【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。
また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)
「The Missingシーズン2」(ザ・ミッシング~囚われた少女~)衝撃的なストーリーにショックの連続
凄いですよ・・。凄まじいばかりに起こる鬱展開にめまいがしそうです・・。
子供の誘拐物はもう絶望的なまでに見ていて辛いので、基本的にはハッピーエンドの希望がないと見続けられないんですが、ここまで残酷なエピソードが続くともうさすがにシンドイ・・。そろそろギブアップかなぁ・・・・と2話くらいまで思ってました。
ところがですね、さらに見進めるうちに分かって来るのですが、ただ悲惨で凄惨な物語を見せられるだけのドラマとは一味も二味も違うのです。
まず、絶望的な題材で緊張感を高めながらも、そこに微かな(微か過ぎるけど)希望が見え隠れする趣向が上手い!
その希望を一手に担うフランス人元刑事の最後まで少女救出を諦めない姿勢と覚悟が感動的で、「おっちゃんが命を懸けるなら、こちらも頑張って応援するよ!」という気持ちになってしまうのです。
もう一つは、上質なミステリーとして非常に面白くできている点。
凝ってますよ~。
全く先が読めないのに、どんどん展開していくので、5分に1回驚かされる・・というのは大袈裟ですけど、それくらいの勢いで意外な展開が続きます。
今のところは暗く悲しいエピソードが多いのですが、これがさらに意外な方向へ行って最終的にはクルっと反転して明るいところに着地するのでは・・?と期待してしまうほど・・。(←いえ、全然分かりませんけどね・・)
とはいえ、動かしようのない辛く凄惨な事実も多いので、この淡い期待を無残に裏切っての鬱エンディングの可能性もありますね。
「The Missing(ザ・ミッシング)」S2登場人物とキャスト
10歳で誘拐され、21歳の時に瀕死の状態で発見されたアリス。
肉体的にも精神的にもかなり追い詰められた様子で、胸が痛い・・。
もう一人、同じ時期に誘拐されたフランスの少女と長年共に監禁されていたというが、彼女を発見することはできるのか・・?!
心を開こうとしない彼女が隠そうとしている真実とは・・。
アリスの家族、イギリス人でドイツに駐屯するウェブスター家。
左から、父親サム、弟マシュー、母親ジェマ。
サム役は「ウォーキング・デッド」のガバナー、デビッド・モリシー。
軍人ですけど、あまりの試練に崩れ落ちそうになる普通の父親を手堅く演じています。
母親役のキーリー・ホーズも素晴らしい。
ジュリアン・バティスト元刑事。
うわ~、「ニキータ」のチョッキー・カリョもお爺ちゃんになってもうた・・。
←ニキータ当時
背中も丸まって来たし、哀愁が漂いすぎて素敵です。
このドラマはこのお方がいなければ魅力半減ですね。
小さな小さな希望を丸い背中にしょって世界中を駆け巡る姿には、見てるこちらも心が動かされてしまいます。頑張って~!
正直最後まで見るのが怖いです。
目を背けたくなる真実にさらに胸を痛めることになるのか、それとも最後には救いが待っているのか・・。
全8話なので、半分まで見た事になりますが、ここまででも「見る価値の充分あるミステリードラマ」と言い切っていいかと思います。
なんといっても、犯人逮捕と少女救出に人生を賭けるバティスタ爺が猛烈に魅力的なのです!
ぜひぜひ彼が納得できる最後であって欲しいと願うばかりです・・。
*ここから先は内容に触れた感想になってます。
「The Missing(ザ・ミッシング)」S2第4話までのネタバレ感想
それにしても鬱すぎる・・
本当に辛いドラマだわ・・。
アリスはもちろん、家族全員の人生を破壊して、純粋なマシューにあんな十字架を背負わせるなんて・・。
ただでさえ姉が誘拐されるという、一人の男の子が抱えきれない苦しみを与えておきながら、そのアリスの死の責任までって残酷過ぎるでしょ。
さらに酷いのが、イヴのお腹の子供を亡くす原因となったのも彼っていうこと・・?
(本人がそれを知ることになるのかどうかは不明ですが・・)
はぁ、あまりに不運過ぎて、彼が非行に走らずにいられないのもわかりますね。
それでも健気に姉との最後の約束を果たそうと刑務所へ行き、ヘルツに伝言と届けるという重い任務を成し遂げました。
毎日アリスの墓に行くマシューが切なすぎます・・。
ソフィーの家族にしても不幸過ぎる・・。
絶望した母親は投身自殺し、残された父親は家族だけでなく職を失い、希望を失い・・。
そんなところへ、再びひょっこり現れたバティスタに告げられた「ドイツで見つかった少女はソフィーかもしれない」という新たな希望。
なのに、その直後にその少女が自殺って!信じられない!
今、バティスタは少女がソフィーだったという確信と共に、残されたアリスを探そうと必死ですが、どれだけ彼が探し回ったところでソフィーはもう死んでしまったんですよね・・?悲し過ぎます。
でも、DNA検査ではアリスと出たってイヴが電話で聞いてましたよね。あれって、父親絡みで結果がすり替えられたのかな?
どういうことだろ。
犯人は結構すぐに分かってしまう
あれってイヴの父親ストーンが犯人だったってことですよね。
それにしても、11年にも及ぶ残忍な犯行を続けた男がイギリス軍捜索チームの責任者なんて有り得るんですかね?
しかも、今は認知症ですって!!
思わず娘に、少女のことを語ってしまうシーンがありましたけど、あの調子だと今後もぽろぽろと話しちゃいそうですね。
皮肉な顛末にこちらも複雑な心境です。
いまさら真実を暴いて奴を裁いたところで、その事さえ理解できるかどうか・・。
ぐぅ・・、悔しい。
お腹の子を亡くして苦しむイヴをさらに追い詰めるだけのような気もするので、それも心配です。
あれ?4話の最後にでてきた女性は・・?
ん?顔はこれまで登場してたアリス(本当はソフィー?)と同じでしたよね。
あれってどっちなの?ソフィー?アリス?
でもやっぱり焼身自殺したのがソフィーなら(DNAの謎が残るけど・・)、スイスのこちらはアリスってことですよね。
もし、そうならまさかの一人二役で同じ女優さんが演じるのかな?
でも似てるといっても、双子じゃないのでそこまでそっくりってあり得るのかな?
あれ、でもジェットコースターの写真では2人は違う顔でしたよね。髪の色も違ったし。
あ、そうか、スイスとは書いてあったけど何年かは出てなかったので、過去エピの可能性もあるのか・・。
でもその場合は、彼女は一人で出歩ける環境にあったってこと?
もしくは、焼けて判別不可能になった死体が別人で、ソフィーがまだ生きてるってこと?うーん、わからない!
いずれにしても、少しずつ複雑な様相を呈してきて、これが単純な少女誘拐事件ではなかったのかも・・。という側面も見えてきて、ますます謎が深まります。
イラクで何が起きたのか?
ただやはり、1991年に起きたイラクでの事件が発端になっているようですね。
罪を被せられたヘルツの妻ナディアも元軍人でイラクにいたらしく、ストーンが「昔イランで一緒だった」と苦々しく言っていた時の様子から、彼女を恨むような過去があるのかもです。
その腹いせか何かで(もしくは彼女が何かの真実を知っているからか)、その夫を陥れる計画を立て、彼の店のレシートを発見場所に仕込んで置き、事前に指示してあったアリス(ソフィー?)に嘘の証言を強要し、さらにはナディアをリンチに見せかけて襲い、コロそうとした・・と推測できますね。
それにしても怖いよ~・・。
どんな恐ろしい真実が暴かれるのか・・。
救いは、監禁される日々の中でも幸せを感じる日があったというアリス(ソフィー)の言葉ですけど、それにしてもやっぱり辛い。
どうか、救いのある後半戦を期待したいです・・。
次は最終8話まで見たネタバレ感想です。
「The Missing ザ・ミッシング」S2最終8話まで見たネタバレ感想
は~、面白かった~!!!
昨日4話までの感想を書いてから、一日で見終わってしまいました。
なにしろ一瞬も気を緩ませてくれない緊張感のあるプロットで、「24」並みのジェットコースター展開でしたよ。
疑っていたあの人が実は・・。いや実はあんな事情が、あんなトリックが・・。と畳みかけるように謎が解けて行くスリルがたまりませんでした!
実はこの感想のタイトルは結構迷いました。なにしろ誘拐物のエンディングに関しては「ハッピー」か「最悪」かの二択ですからね。
まだドラマを見てない方が、タイトルだけで結末が分かってしまうことのないように・・と思ったんですけど、結局気の利いたのが見つかりませんでした・・。笑
ちなみに、この言葉は体を張って勇気ある捜索を続けたバティスト元刑事に向けたものです。
さてさて、肝心の結果はいかに・・。
アリス!良かった~!あれ、でも似てないよ?!
初めてアリスの存在が映し出された時の衝撃は大きかったですね。汚れた手足に胸が締め付けられました・・。
それでも、よかった~!
サムは撃たれてしまったけど、最後に娘の生存を自分の目で確認することができて良かった・・。
感動、鳥肌立ちました。
ただ、よくよく見てもソフィーと全然似てないじゃないですか!
あれでよく両親はソフィーを娘と間違えたな~・・。
もう少し似せてくれた方がアリスを見た時の衝撃がさらに大きくなって盛り上がったかもしれませんね。(まぁそこまで贅沢は言いませんけど。)
はぁ、でもよかった。
弟のマシューとも感動の再会を果たして、言うことなしのエンディングでした。
ヒルデのエピソードが切ない・・
あのイヴに片思いの爽やか青年レンハートが無残にコロされた時は本当に悔しかった!!体も大きいし、もっと抵抗できるかと思ったのに・・!
「未来のイヴの夫がコロされてしまった~!!」と一番無念だったシーンですね。
バティストとも新旧コンビでイイ感じだったし、オウムのヒルデのエピソードも好きでした。
これまでの長い苦労が報われた瞬間に、「ヒルデが話す時もある・・」と嬉しそうに呟くバティスト(恐らく彼が殺されたことを察している)がまた味わい深くてジーンと来ます。
気の毒すぎるお肉屋の主人
あのご主人、めちゃめちゃいい人だったじゃないですか!
ハンデのある若者を雇っていたり、バードウォッチングが趣味だったり・・、愛する妻と時折SMプレイをするくらいの刺激を求めても、それ以外は平凡に慎ましく生きて来たのにね。
選んだ妻が悪かったのか・・。
イラクでもそうだったけど、やっぱり彼女は人を見る目がないのね。あの旦那のどこにそんな犯罪を犯す要素があるっていうの・・。最後ま信じて欲しかった・・。
可哀そうな旦那は釈放後、彼女とは別の道を歩むことにしたそうです。
今度はいい女性に出会ってね。
3人目の少女レナが悲しい
まさか3人目がいたとはね・・。
DNA検査はどうにか偽装できても、丸焼けの死体があるのは事実なので、絶対アリスとソフィーのどちらかが死んだと思い込んでた所に、なんと3人目がいた!・・というオチでした。
彼女は全く誘拐事件として騒がれている様子もなく、両親にしても電話でなぜか「友人のゲトリック(犯人)」を紹介するだけでお終いだし、全く注目を浴びることなくコロされてしまいました。
でも、レナは2008年に誘拐されたので、コロされるまで6年間も監禁されていたことになるんですよね。
はぁ・・、気の毒に。
それにしても、あの男は友人家族の娘に目を付けて誘拐し、監禁していたということですよね。全くどういう神経してるんだろ。
一番強かったのはアリスだった
この苦しい監禁生活の中で、最後まで自分を失わずに耐えきったのがアリスでした。
ソフィーは自分を変えてなんとかゲトリックに取り入ることで生き残りを計り、さらに娘を人質に取られている弱い立場を耐え忍びました。
レナはこの苦境に耐えきれず、最終的にはゲトリックの怒りを買い、コロされてしまいました・・。
一方でアリスは決して自分を見失わず、迎合もせず、最低限従順であるべきところだけを押さえて生き残ってきました。すごいなぁ・・。
実際こんな状況になった時に、こんな地獄を強く耐えきれる人がいるんでしょうかね。
ソフィーも幸せになってね!
今後もしっかり前を向いて歩いて行けそうなアリスに対し、ソフィーはこれから辛い現実をいくつも乗り越えて行く必要がありそうですね。
まずは心の傷を癒して、安心して眠れるようになって欲しいです。
娘のルーシーがママにそっくりでめちゃめちゃ可愛いので、お爺ちゃんは一瞬で心を奪われてしまったようでしたけど、せっかくなのでソフィーと父親との対面シーンも見せて欲しかったな。
もしかしたら、あの父親にとっては「女性に成長した娘」よりも幼い孫娘の方が失踪した当時の娘の姿に近くて、すんなり心を開くことができたのかもしれませんね。
イヴにも娘が!
そっか~、イブは妹夫婦の代理母をしてたのか~。
代理母というのは日本では馴染みがないので全く想定外でしたけど、赤ちゃんが無事で本当によかった!
出血があったのもマシューは直接関係なかったみたいですね。前置胎盤て言ってましたっけ・・。
実際のところ妊婦も転ぶ人はいるでしょうし、二人目妊娠してる時なんて、上の子がぶつかって来たりとか、結構ありますもんね・・。
イヴはサムとの子を産むことにしたようで、ジェマも嬉しそうでしたね。
このジェマもなかなか芯のある現実的な人でした。
なかなか、言えることじゃないですよ。旦那が浮気して作った子を産んで頂戴とか、赤ちゃんに会うのを楽しみにしてる・・なんて。
長年心を痛ませ、子を失う苦しみに耐えて来た彼女だからこそ、イヴの苦しみや年齢的なこと、女性として生みたがっているに違いないという理解と思いやりがありましたね。
そして、バティストは・・?
やり切った~!!!
命を懸けて世界中を駆け巡り、結果を出しましたよ!
奥さんも最後まで夫を信じ、その帰りを待っていました。
脳の手術も受けるようにしたようで、最後は麻酔をかけているシーンで終わりましたけど、あの後どうなるんでしょうか・・。
シーズン3はできるのかな?
魅力的な人なので、いつまでも見ていたいですけど、でももう子供の誘拐物はシンドイのでいいかな。
それに引退したしね。そろそろ、ゆっくり引退生活を家族と過ごして欲しいです。
バティストが体を張って証明してくれた大きな人間愛が作品全体を包んでいたと思います!ありがとう~!お疲れ様~!
【追記】「The Missing」スピンオフの製作決定!
同じ製作陣でスピンオフが作られるそうですけど、シーズン3ではなくスピンオフっていうのは何が違うんですかね?だって、そもそもシーズン1と2は全く繋がりないし、共通点はバティスト刑事が出てるところだけ。
じゃ、スピンオフには彼は出ないのか・・と思いきや、ちゃんと出るらしいのです。
しかもこのドラマのタイトルが「Baptiste(原題)」で彼の名前そのまま・・。
(フランス語でBaptisteはpを発音せずにバティスト)
うーん、どういうことだろ?今年の後半から撮影が始まるらしいので、上手くしたら来年2019年には見られるのかな?
チョッキー・カリョがまた見れるだけでも嬉しいですね。楽しみ!
*これから先はシーズン1のネタバレがありますので、1を見た方だけどうぞ。
「The Missing」シーズン1がかなり効いていた
実際のところ、前回の最悪のエンディングが今回のシーズンでも常に頭に残ってました。
あれだけの悲惨な結末はそうそうアメリカのドラマではありえないし(ヨーロッパものはこれが怖い)、やはり今回もそうなのか?!・・という心配は常にありました。
だからこそ「どうせドラマの最後は見つかるんでしょ」的な甘い期待もできず、「今回だけはどうか鬱結末はやめてくれ~・・」とかなりの危機感を持って見ることができました。
1話の冒頭でもバティストがテレビのインタビューで「こういう事件に納得できる結末はない。これが誘拐事件の厳しい現実だ。」と話してますからね。
これが「これから厳しいものを見せまっせ!覚悟いりますよ~!」という振りになっていたので、期待を上回るこのハッピーエンディングが余計嬉しかったです。
と言う訳で、シーズン2に関してはドラマの質もストーリーも文句の付け所のない完璧な面白さでした!