U-NEXTで見れるHBO製海外ドラマ「ユーフォリア」の兄図のネタバレ感想です。
U-NEXTで配信が始まったユーフォリアのスペシャルエピソードですが、やはりコロナの影響でシーズン2の撮影が予定通りに行かず、特別編として作られたようです。
2つあって、一つ目が「トラブルはずっと続かない」。
アメリカでは昨年12月に放送、配信されたクリスマスバージョンで、最高に感動的に作られてました。
もうね、シーズン1までのユーフォリアとは打って変わってド直球!!
ほぼ1時間をルーとアリの会話だけで綴るわけですが、
シンプルで力強いのに優しくて繊細で、絶望的なのに希望に満ちていて・・聞いててもう泣けてくる・・。
この1話はある部分で「ユーフォリア」シーズン1の答え合わせにもなっているような気もします。
でも、シーズン1を全く見ていない人にとっても普通に一本の映画として成立するのではないでしょうか。
IMDbはなんとこれまで最高の9.0!
ユーフォリア全体でも今8.4と高いんですけど、このクリスマス編が最高レートを出した形ですね。
しかも、米国放送界における最高の栄誉とされるピーボディ賞など数々の賞にノミネートされたエピソードらしい。
ちなみに次のエピソードも8.8なので楽しみです!
シーズン1はこちら↓
【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。
また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)
「ユーフォリア」特別エピソード「トラブルはずっと続かない」予告編
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次はネタバレ感想です。
「ユーフォリア」特別エピソード「トラブルはずっと続かない」のネタバレ感想
まず、シーズン1の最後で自分は電車に乗らなかったルーですが、あの後ついに薬に手を出してしまいましたよね。
で、その後、ジュールズと2人で暮らし始めてるってことなのかな?
【追記】この場面はルーの夢(空想)だということが次のエピソードを見て分かりました。
ただ、ルーは密かに薬を続けているようでした。
ジュールズは確実に自分の夢を追っている一方、ルーは以前と変わらず巨大な闇に飲み込まれたまま・・。
そんな彼女に見守り役のアリが一生懸命語り掛けますが、これがこっちまで聞き入らせる見事なパフォーマンス!
テンポがよく、情に満ちていて、押しつけがましくない。
ルーを本質的に理解してるからこその気遣いが心地よくて泣けてくる。
アリ役のコールマン・ドミンゴが最高だわ~。
あとスミマセン・・、
普段の感想を書くときには、できるだけ自分の政治的意見は書かないようにしてるんですが、今回は少しだけお許しを。
あのナイキのくだりには激しく同意です!
この2人は必死で自分を恥じてますよね。
薬に人格を狂わされ、自分はクズだ、最低の人間だ・・と。
でも世の中には金で人格を狂わされながら、それに気づきもしない人たちがワンサカいるではないですか。
少なくともルーは母親や妹への過ちを悔いているし、アリも父親と同じように家族を虐待した罪の意識に苦しんでいる。
そんな風に、どこまでも繊細で実直な彼らに心を寄せずにはいられないというか、自分も同じく過去の過ちを思い出しては共感しまくってしまいました。
そして、
世の中がどれだけおかしな世界でも、自分を取り戻し、後悔のない人生を歩んでいくには「内面で起こす精神的な革命」が必要というのも納得です。
これがルーにとて、どれだけ難儀なことなのかは想像に難くない。
相当の覚悟と絶え間ない努力。強い意志と自分を信じる力が必要だよと。アリは優しく自分の暗部までさらけ出して語り続けます。
ルーはこのメッセージをちゃんと受け止めてましたね。
頭だけでなく経験上からもしっかり理解できてる様子。
でも言うんですよ・・。
「それが私の厄介なところ・・」
それを聞いてもアリは否定することなく続けます。
「人生の美しさを信じるんだ。オレは君を信じてる。」と。
この言葉がルーの深いところに届くんだろうか。
トラックに乗ってるルーの虚ろな表情からは、前向きなものは読み取れませんでしたね。
でも、この言葉が今後のルーの中でボディブローのように浸透していくと思いたい。
簡単じゃないですよね。
特に彼女の場合は、子供時代から薬を与えられてしまっているので肉体的に、脳内バランス的に薬を切り離すのはほぼ不可能に近い無謀な挑戦・・。
というのは本人が一番分かっちゃってるんでしょうね。
だから刹那的な生き方で、短い人生を終わらせたい・・。
そんなルーに対してこのドラマがどんな結末を用意しているのかをぜひ見届けたいですね。
17歳のルーがどんな革命を起こせるのか。
はたまた、起こさないまま生きていくのか。
それにしても、このエピソードはクリスマスシーズンに見たかったな~。
次女の許しを得られずに苦しみ続けているアリですけど、長女との和解は少しできたようだったし、孫の声を聞けて嬉しそうでしたね。
ルーにとっても、この先の人生の中で記憶に残る一夜になってくれるといいな・・。
というわけで、また次のエピソードも見たら感想書きます~!
【追記】この「答え」的なエピソードの後にを見てからシーズン1の最終話を見直したんですが、以前はピンと来なかった部分がより明確になった気がします。
「ユーフォリア」特別エピソード「トラブルはずっと続かない」予告編
次は二つ目の特別エピソードのネタバレ感想です。
「ユーフォリア」特別エピソード「シーブロブじゃない人なんて**くらえ」のネタバレ感想・解説
さて今回はジュールズのクリスマスエピソード。
シーズン1のおさらいというか、その背景にあったジュールズ側の事情をより分かり易く説明してくれた形でしたね。
はぁ、やっぱりご本人に説明してもらうのが一番だわ~。
S1では謎めいていたようにも思えたジュールズですが、なるほど、そういうことがあったのね・・とようやく納得できた形です。
例えば、シーズン1の前半、出会い系サイトを使って遊んでいたのは、男といることで「理想の女性」に近づけるという想いがあったからだそう。
その後、偽物の自分を形作るのは無意味と気づいたそうで、今はもう興味もない・・と語ってましたね。
ホルモン治療もやめようかと言っていたので、素の自分に戻っていこうとしているのかな。
ルーの夢はジュールズの悪夢へと繋がってた
まず、すみません、一つ目のエピソードの冒頭の2人がNYで同棲してるというシーンですが、あれってやっぱりルーの夢だったんですね。
おかしいな~と思いながらも、本当だと思っちゃってました。
なるほどね~・・。
ってことは、アリと話し始めた時点のルーは嘘つきっぱなしだったね。
1話目に着てた水色シャツのジュールズがアパートに帰ってきて、浴室に倒れてるルーを発見する場面については本人がハッキリ「悪夢を見たの」と言ってたので、ようやく鈍い私にもわかりましたよ。
ジュールズはルーを心から愛してた
これもちょっとした新事実じゃなかったですか?
シーズン1を見ていると、完全に惚れちゃってるのはルーの方で、ジュールズはのらりくらりな感じに見えましたから。
いつもどっちつかずの表情だし、謎のタイラーとのチャットにハマってたりしてて、よく分からなかったんですよね。
ルーを愛しているのに、正直に表現できないことに関しては、どうやらジュールズの母親によるトラウマが起因しているようでした。
アルコール中毒で、自分のアイデンティティを認めず、精神病棟に閉じ込めた母には相当の怒りを抱えていそう。
同時に、母に愛されなかったという心の傷もあるようで、そのせいでルーに関しても、
「私が愛するようには愛してくれないと思ったから。」
という怖れを抱いているようでした。
それと、ルーのことをどこかで母と重ねているとも言ってましたね。
同じ中毒患者で、自分が付いていないとまた薬に手を出してしまうのではないか・・と心配させることに腹立ちを覚えるとも。
それに、あんな悪夢を見るということは、ルーが母親のように破滅に向かい、いつか失ってしまうのでは・・という漠然とした恐怖もあるのでしょう。
S1の第6話の「ハロウィンの夜」の裏側には
母が突然訪ねてきて、謝罪を聞いてやれと父親に言われた時にジュールズはそれを拒絶しましたよね。
その結果、母は姿を消し、1週間後に病院に収容されたという連絡が来ることに・・。
この時の出来事が6話のハロウィンのパーティに出かける直前だったそうです。
あの夜、ジュールズはメッチャ荒れて酒が飲めないルーを前にヘベロケになってましたからね。
ルーとしては「なんで?」という寂しい気持ちがあったと、アリに話してましたけど、
傍から見てもジュールズに突き放されているように見えましたよね。
でも、彼女にも酒に走らずにはいられない理由があっということで・・。
はぁ、高校生が生き残るのも本当に大変だわ。
そんなこんなで、
それぞれの背負う事情が重すぎて、事あることにすれ違っては不安を募らせ、なんとなく噛み合わない関係に。
結果的に、今の生活に限界を感じたジュールズが突発的に家出してしまいます。
実は誘ったのはルーの方ですけど、ルーは途中で家族のことを思い出し残ることに決めたんでしたよね。
でもジュールズはマイペースな感じで笑顔を振りまき、泣きそうなルーを駅に置いて一人で行ってしまいました。
その後、ジュールズは家に戻ったようですが、ルーとは疎遠になっていたようで・・。
ようやく2人が再会したのがこの場面。
アリに会いに行く途中って言ってましたね。
てことは、この後にルーはアリと前回の会話をすることになるのか・・。
どちらも泣いてましたけど、なんだか切ない。
同じ気持ちなのに、傷が大きすぎて上手く気持ちを表現できない者同士。
はい!
というわけで、ここがシーズン2のスタート地点になりそうですね!
やっぱり前途多難だわ~。
いっそのこと、アリとあのカウンセラーの先生同士で話しをまとめてくれないかしら。
というわけで、またシーズン2で!