Netflixの海外ドラマ「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー」のアニス感想。途中まではネタバレなしで注意書き以降はネタバレ有で突っ込んでます!その後は、本国解説サイトで見た細か~い部分についてもじっくり書いてます!
遅くなりましたが、皆さんNetflixの「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー」見ましたか?
傑作の呼び声高い第一作目「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」を見た人にとってはかなり楽しみなフォローアップシリーズでしたが、
うーん・・。1作目には及ばず~~
というのが率直な感想ですよね。
実際のところIMDbは7.4と若干低め。(「ヒルハウス」は8.6!)
ちょっと残念でしたけど、でも私は好きでしたよ。最後は号泣したしね。
中盤ちょっとダレる部分もありつつ、おーい、どこへ行くのさ~!と、その方向性がフラフラした時期もありましたが、最終話まで見てみると、
なるほど~。それがやりたかったのね・・と。
実際のところ、予告編を見た時はかなり期待できるかと胸躍っただけに「惜しい!」という印象は否めませんが、それでも第一作に通じるテーマ性は維持しました。
改めて振り返ると、第1作の「ヒルハウス」で私達に食らわした強烈なパンチ力は「鬼滅の刃」に通じるところがあったような気も。
- 恐ろしいまでの残忍さと子供をも脅かす恐怖
- その中で際立つ家族愛と兄弟たちの絆
- 絶望の中で見出す未来への希望
この辺ですよね。
こういうのを昨今の私達は必要としてるのかな。
そして、ここに「ヒルハウス」が独自に盛り込んだのが「新しい時の概念」というか、「時をも打ち破るような普遍性を持つ何か」だと思うんです。
個人的には「時の流れ」を上手に生かし、新たな視点で描くようなドラマに異常に惹かれます。
例えば「トゥルー・ディテクティブ」「ジ・アメリカンズ」「This is us」とか。
そういう部分で、この「ブライマナー」も「時の流れ」を効果的に使い、悲しい愛の物語や贖罪について描こうとしたのはしっかり感じました。
そして、もう一つ面白い要素を入れてきたのには「なるほど~」と。
(詳しくはネタバレの方で。)
だから、なんだかんだ頑張ったんですよね。
こういう意欲的なドラマが凄く好きなので、3作目があるなら絶対に見たい。
ちなみに、この「ブライマナー」は1898年に発表された「ねじの回転」という中編小説をもとに脚色したものらしいです。
クリエーターのフラナガンは前作に関しては全話を監督しましたが、今回は第1話だけみたいですね。
【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。
また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)
「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー」の予告編とあらすじ
この予告編がワクワクするのよね。
アメリカから若い教師ダニがイギリスにわたり、住み込みの家庭教師の仕事を見つける。
ブライマナーの屋敷には両親を失ったばかりの兄妹、家政婦、庭師、コックらがいてダニを迎え入れるが、他にも待ち受けてる者たちがいた・・。
「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー」の登場人物とキャスト
「ヒルハウス」から引き続き登場のキャストが何人かいましたね。
私が気が付いたのは5人でした。でももっといたりして。
屋敷にやってきたアメリカ人家庭教師のダニ。
前作で末っ子「ネル」を演じて爆発的人気を得、「YOU」のS3でホラー系アイドルの地位を画一したヴィクトリア・ペドレッティが今回も白目を剥いて体当たり、顔当たりで演じます!
彼女が恐怖に取り乱すシーンはこっちがビビるほどの迫力。
フローラが面倒を見る子供達の叔父ヘンリー。
前作では若いお父さんを演じたET少年ことヘンリー・トーマス。なんか老けたなぁ。。
そしてイギリス発音下手すぎじゃないですか??
ヘンリーの下で働く謎の男ピーター・クイント
オリバー・ジャクソン・コーエンは「ヒルハウス」で薬に溺れるルークを演じてました。
今回は正反対の傲慢キャラ。こっちも低音ヴォイスでハマるね。
前回、母オリヴィアを演じたカーラ・グギノは物語の語り部となる謎の女性。
カーラ・グギノは49歳ですが、相変わらず美しい。
かつてブライマナーに住んでいた美しいヴァイオラ。
「ヒルハウス」のテオ役でその存在感を発揮したケイト・シーガルはやっぱ何か持ってるね。
という、ここまでの5人が再登板組でした~。
フローラ
賢いのか何なのか分からない癒し系のキュートキャラ。
「Perfectly Splendid!」が口癖の8歳。
子供ながら醸し出す「憂い」が半端ないマイルズ。
家政婦のハナ・グロース
髪型については一言説明が欲しいものの、見てるだけでファンになってしまう親しみやすい魅力あり。
料理人のオーウェン
年齢不詳の気のいいオヤジ。
庭師のジェイミー
こんな美人がこんなところで何やってるの?というほどの可愛さ。
普通いないでしょ、こんな庭師。
こんな感じですね。
キャラに関して言えば、全体的にホラーとは思えないほど穏やかな雰囲気で、屋敷の仲間たちはみんな性格良くて優しい人ばかり。
例外がヴァイオラさんとピーターかな。このヴァイオラさんが全ての元凶なんだけどね・・。
というわけで、途中ダラけた時にギブアップしちゃったという方も最後までぜひ見て欲しいです!
最後は泣かせますよ~。
若干、強引な力技で持って行った感はありますけど、それでも泣いちゃうのよね。
*この先はネタバレ有の感想と、細かいところまで調べた徹底考察です!
「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー」のネタバレ感想
最終話まで見た段階で、どうしても納得できない点がいくつかあるんですが、やっぱり一番言いたいのはこれ!
ちょいと~!
現在の彼らが全然似てないよ~!ってこと。
雑過ぎでしょ?この適当なキャスティング!
少し「ダーク」を見習って欲しいです。
タイムラインとしては現在の設定が2007年。イギリス時代が1987年なので、20年経過したことになってます。
そうすると、叔父ヘンリーがメッチャ老けすぎなんですよ。
フローラのお爺ちゃん?
それから可愛かったフローラは28歳のはずだけど、なんか老けてるしキャラ変わってる?清楚な雰囲気も消えちゃってるような。
似せようという気が始めからないとしか思えない。
でも百歩譲って「Perfectly Splendid!」って言ってくれたら許したけどね。
オーウェンに至っては昔の時点で白髪交じりの疲れた中年男だったのに、うっそ~!
なんだか若返ってる?!
太っただけかな。
美少年だったマイルズはガリガリ君に。
怖いって。
また別の幽霊が紛れ込んでるかと思ったわ。
許容範囲なのは、ジェイミーだけかな。
大御所カーラ・グギノ様の方が目が大きいんだから、アイメイクを控えたらよかったのにね。
ジェイミーは厚化粧するタイプじゃなかったんだし・・。
でもね、
似せられない事情があったんですよ。
というのも、1話の冒頭場面で中年ジェイミーが語りだした時に「あ、彼らの物語ね」と気が付かれるようなそっくりメンバーだったらそこでネタバレしちゃうじゃないですか。
もし、オーウェンが似てたら、ダニと初めて会った時にすぐ分かっちゃうでしょ。
それにもし前回と同じくヘンリー・トーマスの爺役にティモシー・ハットンをキャスティングしてたら、それも目立ちすぎてすぐバレるでしょ?
だから、そんなに似てないけど、最終話にチラッと再登場した段階で「う~ん・・。確かにそうね~」と無理やり納得させる程度にしておかなきゃならなかったのでしょう。(苦しい~!)
なので、おそらくわざと中年ジェイミーの髪色も変えたんでしょうね。(比較的似てる方なので)
そんな苦しい製作陣の事情も鑑みつつ、今回は大目に見たいと思います。
・・でもね~、あのフローラはないわ。
ブライマナーが盛り込んだもう一つのテーマは
「忘れることの強さ」じゃないですかね?
忘れることって最強ですよ。
子供時代に受けた強烈な恐怖をトラウマとして抱えて生きていくのって大変ですからね。
それを無意識に回避したフローラとマイルズの逞しさ・・!
というか、実際そこに何があったのかは分かりませんが(ブライマナーの魔術??)、一つ興味深い要素でしたよね。
ヴァイオラさんが長い長い年月を経て、徐々に記憶を失い、ついにはなぜ自分が子供部屋に向かっているのかも忘れてしまう・・というのも物悲しく、どこか真実を突いているようでグッときました。
その反面、あの屋敷で起きたことはジェイミー自身は決して忘れないでしょうし、フローラ達にも忘れて欲しくなかったのでしょう。
彼女にとってはあのブライマナーでの日々は愛しいダニとの輝かしい時間であり、ダニが子供達を守る為に払った犠牲の大きさも含め、子供達には知っておいて欲しいという想いがあったのかも。
だから、あえて彼女のミドルネームを使って語ったんでしょうね。
(初めから「フローラ」は彼女のミドルネームだったはず。恐らくマイルズに関しては名前を変えて話したと予測。)
とはいえ、怖くなかったのは残念かな・・
「ヒルハウス」に比べるとあんまり怖くなかったですよね。
子供達と幽霊(ピーター&レベッカ)がなんなら友達みたいになってるし、最後にフローラが湖に沈められそう!という場面以外でハラハラするシーンもなかったかも。
そうそう、一番怖かったのはヴァイオラさんが突然現れたあのシーンでしょう!!
ギャー!生きてる~!って、びっくりしたわ~。
いや、ヴァイオラさん、さすが。
ペストにかかろうが、死なないと決めたら死にません。
このド根性が後世にわたって悲しい物語を生み出しました。
「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー」の細かいところの徹底解説・考察!(と推測)
ハナはいつ死んだの?
これはもう気付いてた方も多いと思いますが、答えは「始めの登場シーンから」。
これは5話で明らかになりました。
このダニと出会うシーンの直前に、ピーターに憑依されたマイルズが突き落とします。
とはいえ、その前から怪しすぎましたよね。
アメリカのこちらのサイトではダニがあの時「屋敷の周囲を見たいから歩いていきたい」と言わずにそのまま車に乗っていたらもっと早く到着し、この場面を防げたのでは?
そしたらハナはオーウェンと暮らしてたかも?
な~んて書いてありましたけど、まぁ、この辺は想像ですよね。
大体この時、湖にいたフローラだって何してたのかよくわからないしなぁ。
で、ハナですが、あの時すぐに井戸を覗いているので自分の死体を見てるはずなんです。
なのに7話で「マイルズに井戸を見ろ。」と言われるまで自分が死んだと気付かなかったのはなぜ?というと、たぶん現実を受け入れられずにぼーっと夢心地でいたからなんでしょうね。
マイルズに憑依したピーターが「(他の幽霊たちから、死んだ状態を受け入れるのに)人によって時間がかかるそうだ」って説明してましたね。
だけど、「いつまでも夢心地でいる君(ハナ)を見てるのがウンザリなんだ!」ってことで現実を直視させたようです。
コイツ本当に性格最悪。
愛する女性を道連れにしたら寂しくない・・って将来のある彼女を自分と共に閉じ込めるなんて究極のクズ男!言い訳の余地なし!
大体ねぇ、ピーターの家族絡みのトラウマ話が超中途半端でしょ。
知らんわ、そんな家族の事情・・って感じでこちらの同情を買うほどのパワーはなかったです。
それに、例えどんだけ心に傷を負った男であろうと、していいことの限界ってものがあるわ。
幽霊設定がいい加減
それから、ハナは食べ物に手を付けなかったじゃないですか。「お腹空いてない」とかいろいろ言い訳しながら・・。
なにしろ幽霊は食べれませんからね。
でも、ちょっと口をつけたり味見したりはしてるんですよ。
どっちなんだよー。って感じです。
それに、人間には見えるけど、触ろうとすると通り過ぎちゃう。というのも定番の「幽霊あるある」ですが、このドラマの凄い所は物は持てる!ってトコですね。
有名な幽霊映画「ゴースト」では、最後に気力と愛の力でコインを持ち上げるのが精いっぱいでしたけど、このドラマでは服も自分で着れるしカメラを撮ったり、モップで掃除したりと色々できる。
あ、あとピーターレベルの幽霊だと人間に触ることはできないのに、ヴァイオラ様レベルになると簡単に掴めるようです。
さすがの貫禄!
実は幽霊があちこちにいた
これはインサイダー紙からのネタです。
鏡に映る子供の幽霊。
メインの物語を邪魔しない程度に全編を通して、幽霊はあちこち隠されていたらしいです。
うわ~、そんな細かいところまでチェックできない~。
兵士の幽霊
例えばですね、過去話のフローラが「顔のない男の子がいた!」とママに言う場面で、浮気で居合わせたヘンリー叔父さんが言ってた兵士。
「僕も小さい頃この家で友達がいたんだ。兵士の恰好をした友達で彼に物語を作ってあげた」
その兵士がたぶん、このシーンにチラッと映ってます。
右の鏡の中。
全然違うシーンにこうしてチラッと登場させるあたり、相当凝ってますよね。
気付く人がいるかどうかは微妙だけど・・。
ヴァイオラを診ていたペストのドクターも幽霊になりましたが、ここにいたそうです。
よく分からんわ。
ちなみにブライマナーにいる幽霊の数は、公式のインスタグラムによると134体だそう。(どっから出た数字??)
マイルズが寄宿学校でした悪さは
一瞬ピーターが憑依していたから、と思いそうになりますがピーターは屋敷の外には出れませんからね。
レベッカの体を借りて出ようとした時も失敗してましたし。
なので、あれはマイルズ本人の意志によるものですが、両親を失ったことによるトラウマが原因なのか、ピーターの悪い影響を受けてのものか、幽霊たちと屋敷に残された妹が心配で帰ろうとしているのか・・。
マイルズ自身はいい男の子のように思えたけど、この辺がちょっと分かりませんでした。
ちなみに取り憑かれてる側のフローラ達は過去の出来事を追体験するような夢をずっと見させられるようですね。
フローラはこれが気持ち悪くてイヤ~と嫌がってました。
そりゃ嫌だよね。可哀そうだよ。
それにしても、幽霊たちは勝手に憑依できず、人間側が「いいよ」と迎え入れてくれないとできない。という辺りがなんかショボくて笑っちゃうわ。
ずっと電話してたのは誰?
「ピーターがしつこく電話してる」のでは?と噂されていたイタズラ電話ですが、これはヘンリーでしたね。
娘のフローラが電話を取り上げるのを期待して鳴らしていたのですが、だったら直に会いに行けよって感じです。(会いに行けない理由がない)
最後、ホテルにいたジェイミーにダニは会いに来たの?
これは、厳密に言えばこれまでブライマナーで見てきた幽霊とは違うタイプのものでしょうね。
ダニはイギリスの湖の下に眠っているし、結婚披露宴に来たジェイミーは北カリフォルニアなので。
結局のところ、幽霊というのは見たいと願う人が見たり感じたりする願望ですかからね。ジェイミーとダニの想いは常に共にあるという意味でダニは彼女のそばにいたのでしょう。
製作の方もこんな風に言ってます。
「幽霊は罪悪感。幽霊は秘密。幽霊は後悔と失敗です。しかしほとんどの場合、幽霊は願いです。」
なるほど~という部分もありつつ、そう言っちゃーお終いよ・・的な感じもするし、第一そう捉えてしまうと恐怖自体が減っちゃうような。
今回のドラマがあんまり怖くなかったのもそのせいかな。
家族愛とホラーは融合できても、恋愛の方の愛とホラーの両立は難しかったのかも。
というわけで、なんだかんだ突っ込みどころもありつつ、
情緒的で物悲しくて、そして最後はしっかり泣かせてくれた愛と勇気の物語、「ホーンティング・オブ・ブライマナー」でした~。
コメント
コメント一覧 (2件)
途中からつっこむのをやめて見ました。
個人的に不満だったのは全体を通してのペース配分かな…
前作が怖かっただけに、期待しすぎていたのかもしれません。
3作目(あるとするなら)に期待です
すみません、コメント気付きませんでした!汗
確かにペースは遅いし、怖くないし、どっちに行こうとしてるのか分からず・・な時間が長かったですね。
私はなんとか子役たちに感情移入して緊張感を保ってましたけど、最後は記憶がなくなってるし「なんだかな~」でした。笑
3作目、あるなら期待したいです!