アマゾンプライムで見れる海外ドラマ「MRロボット」をネタバレ無しでご紹介します。
ラミ・マレックの快進撃が止まりませんね。
「ボヘミアン・ラプソディ」でアカデミー賞を受賞してからは一躍世界的スーパースターになり、映画界でも引っ張りだこ。
今年は悪役を演じる「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」の公開を11月20日に控えています。(4月20日公開が延期になった形)
そんなラミ・マレックが4年に渡って主演したドラマ「ミスター・ロボット」は日本ではあまり知られていないのですが、とにかく素晴らしいんです!
他に例のない存在感を放つこのドラマの魅力を今回は語り尽くしたいと思います!
【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。
また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)
ラミ・マレック主演ドラマ「ミスターロボット」が傑作と言える7つの理由!
まずですね、「ミスターロボット」というダサいタイトルは横に置いておいてください。
ロボットは出てきませんし、安っぽいSFとはわけが違います。
「ミスターロボット」というのは、ある人の名前のようなものでして、
実際の内容は現実社会にしっかり根付いた、リアルでサスペンスフルな革命的物語になっています。
私達の世界観をひっくり返すようなパワーと驚きに満ちた展開は、想像を絶する緻密さで組み立てられたプロットによるもので、とにかく凄い!
他ではまず体験できません!
①孤独なエリオットは天才ハッカー
主人公は天才ハッカーで一人暮らし。
明らかにコミュ障で見た目もヤバい。
黒パーカーでフード。猫背、リュック
独り言を頭の中で呟きながら、世界の矛盾に疑問を呈し、ハッキングで「悪」を退治しながら社会の歪みを直そうとしてます。
で、時に孤独にむせび泣く・・。
この繊細なエリオットが妙に魅力的なんですよね。
日本人なら単細胞のマッチョヒーローより、影でコツコツ社会貢献する天才ハッカーのエリオットの方に共感しやすい方も多いのでは。
そして、このエリオットがハッカーグループの壮大な計画に関わっていくことになるのですが・・、
その陰謀とは?
彼の役割とは?
少しずつ明かされる真相が一転二転・・。
視聴者の理解力と想像力を徹底的に刺激し、試すような仕掛けが次から次へ・・!
このドラマは見る側にも色々要求してきます!
ただし、「ウエストワールド」や「ダーク」のように「哲学的で難しい」、「複雑」という印象はなく、強烈なキャラによる衝撃展開が多いので普通に見ていてもメッチャ面白いです。
ただ、最後まで見て振り返った時には、「へ~!あそこにはそんな意味があったのね?!」と裏の意味まで分かってくるので、さらに面白さが増すトリックになってます。
②緻密に考え抜かれた4シーズン分の物語
クリエーターのサム・エスメイルは早い段階から、「物語は4シーズンで完結する」と明言してたんですよね。
ということは、S1の第1話の撮影を始める段階から、最終話のラストまで緻密に計算し尽くされた構成ということ。
方々に張り巡らされた伏線が最後に回収される怒涛の展開はまぁ見事!
これだけ用意周到に伏線が貼られ、余すところなく回収しまくるドラマは見たことない!
海外ドラマというのは、恐らく9割方のドラマがシーズン1だけ作ってみて、
「さ~て人気が出たから続編考えよう。どう繋げよか~?」
と複数の脚本家が頭を突き合わせて決めるパターンだと思います。
一人のクリエーターが自ら脚本も手掛け、しかも始めからその構成が頭の中で出来上がっているという作品は非常に珍しく、見ていても断然面白い!
視聴者が壮大なサーガの世界にどっぷり浸ることができるのです!
ネタバレになるのであまり細かいことは書けませんが、S1第1話のセリフがそのままS4最終話の大事な伏線になっていたりするので、「よくできてるわ~!」と感心しきりなのです。
③強烈キャラが魅力的
こんなにキャラを大事にするドラマも珍しい。
クリエーターの愛を感じますね。
誰もが最後まで大事な役割を担っていて、それぞれの運命がキッチリ描かれます。
S1に数話出てきただけのキャラが最終シーズンに再登場して大事な役回りを果たしたりと、捨て駒が全然いない。
しかも、また揃いも揃ってみんなが強烈キャラなんです。
多面的に肉厚に描かれていて、人間的で憎めない!
サイコなのに間が抜けてて愛嬌があるタイレルは私のお気に入り。
そのサイコ妻で、超利己的な愛を貫ぬくジョアンナもカッコいい。
メリル・ストリープの娘グレース・ガマーが演じるFBIのドムも最高でした!
もちろんクリスチャン・スレーターが演じるエリオットの父「ミスターロボット」は謎に満ちていて、何度見ても隙がない。
エリオットの妹ダーリーンは一見イケイケ風ながら彼女も超天才!そして、その脆さと兄への繊細な優しさがツボでした。
この他大勢のキャラがとにかく秀逸!一人一人が光る魅力を持ってます。
④クールでスタイリッシュ!アクションにキレ!
音楽がまたいいんですよ~。テクノ系でかっこいい。
恐らくサム・エスメイルが相当のこだわりを見せて選んだものと思いますけど、この音楽に乗せてくる速い展開のストーリーは時に映画のワンシーンを見てるかのようにクールでスタイリッシュ!!
カメラワークにしても、とてもドラマとは思えない凝りようで目を見張る!
特に大規模テロに襲われた時のエリオットを追うワンショット長回しのシーンは、
うお~~~~!来た~~~~!という緊張感と興奮が画面からビンビン!!
凄いものを見てる感が半端ないのです。
アクションはそれほど多くはありませんが、日常的な静的場面から突然バババババ!!と襲撃が始まったりするので、妙にリアルで恐ろしい。
現実に起こる時もこんな感じ・・?と背筋を凍らせる説得力があります。
⑤社会派ドラマとヒューマンドラマのバランスが絶妙
ドラマというのは、ある程度社会に訴えるメッセージ性があった方が高く評価されますが、このドラマにはかなり強烈な政治的メッセージが盛り込まれています。
でも決して難しくない!
そして誰もが共感できる根源的な部分にメスを入れているので痛快さもある!
その壮大な問いかけに、私達も一度頭を悩ますいい機会なのかもしれません。
そして、もう一方ではエリオットという一人の青年の葛藤にどこまでも寄り添います!
父との関係、母との関係、妹との関係、精神科医との関係、恋人との関係・・、徹底的に掘り下げます。
感動です。
丁寧に丁寧に心の旅を描き切ります。
激動する世界と、一人の青年の心の葛藤。
この2本の大きなラインが効果的に絡み合い、視聴者を夢中にさせるのです。
⑥ラミ・マレックの熱演が半端ない
これはもう言うまでもないでしょう。
彼はこの前に「24」や「ザ・パシフィック」にも出演していて、うちの仏人夫は「パシフィック」の時からすごい役者だと目を付けていた。なんて言ってますが、一般的にはラミ・マレックが大きく注目されるきっかけになったのはこの「ミスターロボット」だと思います。
本人もインタビューで「自分がシリーズ物の主役に選ばれるなんて考えてもみなかった。」と語っていますので、大抜擢と言っていいかと。
実際に、このチャンスをものにする形でゴールデン・グローブに2度ノミネート、そしてエミー主演男優を受賞!
私は2020年のエミー賞主演男優も狙えると見ています!(だから、この記事書いてますが、外れたらスミマセン。汗)
⑦「ミスターロボット」はシーズン4がとにかく凄い!
今回一番強調したかったのが、このファイナルシーズンの傑作ぶりです!!
このドラマの全てがこのS4に集約されていると言い切っていいでしょう!
この13話が想像を絶するクオリティで、1話1話が映画のような完成度。
ぜひぜひ皆様にも体験していただきたいのです。
「ボヘミアン」で映画スターになり、それでもファイナルに戻ってきてくれたラミ・マレックを迎えるにふさわしい脚本をエスメイルが用意していた形ですね。
IMDbのレートは「ミスターロボット」としては8.5なのですが、シーズンごとのエピソードレートを見てみるとこの通り。
シーズン | エピソード数 | 平均レート |
S1 | 10話 | 8.85 |
S2 | 12話 | 8.76 |
S3 | 10話 | 9.12 |
S4 | 13話 | 9.36 |
シーズン4が非常に高い!
特にほぼ最高得点と言える9.9のエピソードが2話あるのですが、それが第7話と最終13話。
この7話は「舞台劇」のような幕形式になっていて、その緊迫感は迫力満点!テレビ放送時にはCMを一切入れず、視聴者に息もつく暇も与えなかったそうです。
そして最終話はファンにとってはただただ鳥肌・・。
どこへ着地するのか全く読めない状態からの、意外性と感動に満ちた完璧なエンディングでした。
シーズン4に関しては全ての謎が解き明かされますが、一番下でご紹介する1話ごとの解説記事ではその辺についても詳しくまとめてありますので、ぜひご活用ください!
今年のエミー賞はこのシーズン4が対象となるので、もしかしたら結構行くのでは?と期待しています。
アマプラで見られる海外ドラマのおすすめランキングはこちら↓
「ミスターロボット」感想記事はこちらです
正直、シーズン1、2、3に関してはそれほど力が入ってないのであまりお勧めできませんが、シーズン4に関しては1話ごとにかなり力が入ってます!
楽しみ方がさらに広がれば・・との思いで書きましたので、ぜひお役立ていただきたいです。
シーズン1
シーズン2
シーズン3
シーズン4
ではエミー賞を楽しみに待ちたいと思います!
コメント
コメント一覧 (6件)
ミスターロボットは本当に面白いですよね
人気を獲得したドラマがだらだらと続くアメリカで、しっかりと構成通りに4シーズンで終わらせてる。これ、本当に大事ですよね
ウォーキングデッドとか、これが出来てないのでシーズン5で挫折しました。
でもシリーズ構成がシッカリし過ぎているのに、途中で打ち切りも辛い。難しいところです。幸いにも、私がハマっているthe expanse はシーズン5まで延長。その続きが見れるかどうかはまだ分かりません。
ウォーキングデッドはまさにズルズルドラマの典型ですね。
もうキャストの方が見限ってどんどん降板してますからね。これだけ避けたいパターンです。
the expanseがお好きなんですね!
私は宇宙物がどうも苦手で3話で脱落でしたが、熱狂的なファンが多いらしいですね。
遅ればせながら観始めました、Mrロボット!
背景やコンセプトはまさに大好物な上に、キャスト演出音楽色々と素晴らしいです。
シーズン1を見終わって途中やや中だるみ気味かと思ったら、最後の3エピソードの展開には嫁と揃って口あんぐり、まさにjawdroppingでした。
今シーズン2の途中ですが、今まで観た物はほんのプロローグなのかとかこれは後への伏線なんだろうなぁとか色々考えながら観ています。これでシーズン4が別格凄いとの事で待ちきれません。
いつもの如く2度見しながらの一気見、さらにアニスさんの記事で復習、と時間のやり繰りが大変で嬉しい悲鳴です。
お~!見て頂いてるんですね!
たぶんシーズン2の前半が一番中だるみがあったかと思います。そこを進めばあとは見やすいかと。
あとは、伏線をかなり回収してくれるので気持ちいですよ♪
私の感想も読んで頂いてありがとうございます!
ぶっちゃけシーズン4以外の感想は結構適当に書いてたので、恥ずかしいのですが・・。笑
ではまた感想聞かせて頂けたら嬉しいです!
Mrロボット、観終えました!!
大満足、観て良かったと強く思っています。
言われた通り、シーズン2の後半からシーズン3,4は息を飲む展開と解き明かされる謎、伏線の回収と毎回とても高いクオリティの話だと思いました。
シーズン4ep5以降の展開は特に素晴らしく、まさに寝る間を惜しんで見続けてしまいました。ep9でのあれだけのカタルシスからのさらに続く展開も蛇足でなく、最終話の4人が集まるシーンでは何だか淋しい気持ちになったのですが、最後の彼女のセリフで全て救われたような感じがして、すごく納得のいくエンディングだったと思います。
全編通してシナリオ演技演出音楽が素晴らしく良かった事でのめり込んで一気に観終えたのですが個人的に凄く気に入ったのはシーズン4でのベラとジャニスで、あの不安を煽る演技と存在感がとても良かったです。あとはダーリーン。特に口の利き方が。ドムリーンもとてもスウィートでした。少々の不満としてはエリック父の死の顛末とホワイトローズとの関係、タイレルとジョアンナのドラマ辺りをもう少し掘り下げて見てみたかった事でしょうか。
推薦本当にありがとうございました。実は最終話の後にs1ep1を軽く観直してみたんですが、全て知って見ると説得力と理解度が格段に上がってとても面白いと気付きました。月末のDARKまでゆっくり楽しもうかと思っています。
うわ~、そう言っていただけて嬉しいです!
知る人ぞ知るマニアックなドラマで、シーズン1、2は比較的地味と言うこともあり、なかなか人気が出ないのですが頑張って良さを伝えていきたいです。
私もエリオット父についてはもう少し掘り下げてくれても良かった気がします。実際のところどんな人物だったのかはあまり語られなかったので・・。
過去エピを見返すと本当によくできてるのが分かりますよね。
私もまた時間があったら見てみたいです。
私は個人的にタイレルが好きだったので、あの結末は残念ですが、ヨアンナとの愛の物語は感動的で好きでした。