Netflixの海外ドラマ「ゴッドレス-神の消えた町-」を全話見た感想です。
3話まではネタバレなし、4話以降の感想はネタバレ含みます。
きゃー!!凄かった~!!
感動!完璧!気持ちいい!!!
私が今年見た海外ドラマの中では「ゲーム・オブ・スローンズ シーズン7」に次ぐ最高傑作だと思います!
来年度のエミー賞に食い込んで来るのではないでしょうか。
完璧なシナリオとキャストで力強く語られた7話のドラマ
鳥肌ですよ。鳥肌!
これ以上の出来は考えられないくらいの完成度に、個人的に感謝感激です!
ありがと~!ネットフリックス!ありがと~、ソダーバーグとスコット・フランク!
やっぱりキャストが最高!
アリス演じるミシェル・ドッカリーはぶれずに一本筋の通った女を演じ切り、メアリー役のメリット・ウェバーは愛情豊かな女性をクールに演じてくれました。
どちらも最後までカッコよかった~。
もちろん男性陣も完璧!
ジェフ・ダニエルズにトーマス・サングスター、保安官ビル役のスクート・マイネイリーも絶妙で文句なし!
キュートな顔で孤独なガンマン、ロイを演じたジャック・オコンネルもハマリ役でした!
始めの1話、2話、3話くらいまでは「普通に面白い、よくできてるなぁ・・」程度の感想でしたが、4話以降は話を追うごとに内容が濃くなり、キャラ達は肉厚に魅力を増し、悪も善も誰しもが重要な語り部としての役割を担いながらラストまでノンストップで盛り上げてくれました。
無駄なシーン、描写、一切なし!
一瞬も飽きさせずに緊張感を保ったまま、キャラの魅力にうっとり陶酔、西部劇の醍醐味に興奮!興奮!の全7話でした!
【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。
また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)
「ゴッドレス」概要とあらすじ
「ゴッドレス-神の消えた町-」は、ちょっと前に宣伝始まってからかなり気になってました。
1年前のネット記事を見ると、「ソダーバーグがNetflixでドラマを製作!」となっていて、お~、まさかのソダーバーグ!と、さらに興奮高まりました。
(実際には製作、監督、脚本を手掛けたのはスコット・フランクで、ソダーバーグは製作陣の一人として名前を連ねてる程度みたいですけど)
でも、ぶっちゃけ西部劇はあまり得意でないのよねぇ・・、と、とりあえずは予告編を見てみることに。
「あれ?!女性が主人公?!
しかも、「ダウントン・アビー」のメアリーと「ウォーキング・デッド」のデニースだぁ~。
銃をバンバン撃ってるのが思いのほかキマってる!!」
いつもの男臭い世界を想像してましたけど、これは一味違う西部劇が期待できるそうです。
面白いし、よくできてる!
出だしの15分くらいだけ、どんどん登場人物が出てきて分かりにくいんですが、その後は丁寧に説明されるので安心して見続けられました。
それに何が魅力的ってキャラにドンピシャにはまったキャストですね。
全員渋くてたまらない!
ストーリーも西部劇初心者にもわかりやすい展開で見やすいし、かなりワクワクします。
設定が「女ばかりが住む町」、というのがまず面白い。
2年前に炭鉱の爆発で86人の男が死亡、以降は残された女達だけで町(ラ・ベル)を取り仕切ってきた。
そんな折、悪名高きフランク・グリフィンという男が率いる強盗団がとある炭鉱の町を襲い、住民を全滅させるという事件が起きる。
その際、このグリフィンを裏切り金を奪って逃走した男、ロイ・グッドが彼女たちの町「ラ・ベル」に逃げ込み、傷を負った彼をアリスが助けることに。
グリフィンは血ナマコになってこのロイを探しているので、当然「ラ・ベル」も彼らの脅威にさらされることに・・。
「ゴッドレス-神の消えた町-」登場人物とキャスト
町はずれの牧場主アリス。
今は亡きインディアンの夫との間の息子が一人いる。
ミシェル・ドッカリーですけど、ダウントンアビーより断然いいですね!
腹の底から出てるような低音ボイスと意志の強そうな眉毛がこのキャラにピッタリで、女の私でも思わず惚れそうになります。
それにこっちの方が美人に見える!髪を垂らしてるからかな?
メアリー
前町長の未亡人。兄は保安官のビル。
メリッサ・ウェヴァーは「ウォーキング・デッド」のデニースからは想像もできないクールな役柄でカッコいい!
うわ~、彼女が演じるとこんな魅力的なキャラになるのねぇ・・。
とにかく存在感が半端なくて痺れます。
デニースと同じくレズビアン。
ロイ・グッド
腕利きのガンマン。
グリフィンを裏切り、正義のために立ち上がった。
イイ男!そして性格最高。
こういう西部劇に出てくるガンマンて、ちょっと気取ってるというか、渋さを演出してるのか無口だったり気難しかったりするけど、このロイ・グッドは本当に素直で人間性も完璧。
あのグリフィンの元で成長し、どうしてこんな男が出来上がるのか・・。少年になるまで育てられたという修道女の影響か。
フランク・グリフィン
恐ろしい殺戮を繰り返す強盗団のリーダー。
息子と思っていたロイに腕を撃たれて失った。ロイ探しに必死。
へぇ、ジェフ・ダニエルズも出てるのねぇ・・。でもどこに?
と思っていて、3話くらいで「え!この爺さん?!」と気が付いた。
老けたもんだなぁ・・。
でも、迫力満点。
ビル
視力を失いつつある保安官。
ラ・ベルの女性達から見下されているが、実は結構な切れ者・・?
ほのぼの系でいい感じ。
ホワイティ
ラ・ベルの保安官助手。銃の腕前はかなりのもの。
お!「ゲーム・オブ・スローンズ」のジョジェンも出てる!
トーマス・サングスターは「ラブ・アクチュアリー」の子役時代から全然印象変わりませんね。
今27歳らしいのですが、このドラマでも17歳に見える。
こんなところでしょうか。
西部劇なのに、結構イギリスの役者さんが多いのが面白いですね。でも皆さんアメリカ西部の訛りで話してますよ。
「ゴッドレス-神の消えた町-」3話まで見た感想(ネタバレ無し)
とにかくキャラ達が絶妙~~~~~!に魅力的なので、一瞬も飽きずに見れますね。
一人一人がつらい過去を背負っていて、それでも前を見据えて日々を生きているんですが、その辺の押しつけがましさがないのがさっぱりしていていいですね。
誰も気取ってるキャラがいないし、必要以上に謎めいていたり、暗い影をチラつかせてる感じもない。
聡明で知恵が回り、誠実なタイプが多いので、見ていて気持ちいいですね。
そして、一方の悪役側は徹底的に悪役なのです!
これぞ西部劇!と、こちらを震え上がらせる恐ろしさで殺戮を繰り返していきます。
時々子供が出てくると、もう居ても立っても居られないほどですが、まぁそういう時代なのである程度は覚悟して見るしかないですね。
でも当然ラストは、この悪人ども(30人!)に対してロイ・グッドとラ・ベルの女性達が協力して真っ向からガンファイトを繰り広げるのだろうなぁ・・と想像すると身震いするほど楽しみですね。
(あ、ホワイティも戦力になりそう。)
なるほど~!やっぱり西部劇の醍醐味はこれなのか・・!
正義は悪に勝てるのか・・?
もちろんアリスとメアリーのガンマンとしての活躍も見れそうだし、ワクワクだわ~。
どれほどの腕前なのかな。
7話完結なので、無駄なエピソードなく、濃い展開のまま進みそうです。
個人的に気になるのは
皆いいキャラで最高ですけど、個人的に好きなのは保安官のビルですね。
あの目の状態がどれほど深刻なものなのか・・。
本人は「数か月で視力を失うだろう・・」って言ってましたけど、たまたま誰かからもらった眼鏡で結構見えてましたからね。
単に遠視が進んだだけ・・とかならいいんですけど。
娘の出産で妻が死んだので、娘に素直に愛情を注げないようなのがまた痛々しい・・。
そして、妻の墓前でそんなことを相談していたかと思うと、数日後にはアリスの所に行って告白してたりいて、「どっちなのよ!?」と突っ込ませる感じもいいですね。
意外に昔はすごかったらしいし、今グリフィンを追跡してる感じも期待できそうだし、一番注目のキャラになってます。
ラ・ベルの女性たちから散々馬鹿にされ、頭の上にゴミを落とされたりしてましたけど、最後の銃撃戦では活躍を見せられるのか?
あの眼鏡をして大逆転ホームランはあるのか?!楽しみです!
次は最終話までのネタバレ感想です。
「ゴッドレス-神の消えた町-」4~最終話までのネタバレ感想
壮絶過去のアリス
中盤のストーリーで一番ショッキングだったのが、このアリスに起こった事件です。
あまりに突然来た衝撃シーンだったので腰抜かしそうになりましたよ。
こんな時代に生まれなくてよかったぁ・・と。
それに救出したビルのヒーローっぷりにも興奮!(奥さんもいた!)
ビルに「上着は取っておけ」なんてカッコつけられると、なぜかちょっと笑っちゃいそうになるんですけど、ビルの本来の姿も見られて嬉しかったですね。
あんな目にあっても、その後一人で息子を守り抜き、強く生き抜くアリスにも恐れ入りました・・。
(インディアンの2人目の夫もチラッと映ったけどいい男だった!)
アリスもあの強烈婆ちゃんの荒治療を受けたのね・・。
それから、魅力的なキャラがひしめき合うこのドラマでも、強烈な個性を放っていたのがこのドスコイ婆ちゃん!
表情一つ変えずに荒っぽい治療して、土砂降りの中でも平気で馬乗って狩りに出かけ、狙った獲物は目を射貫く銃の腕前。でも、孫にはちょっと甘い、あんな姑が欲しいわぁ・・。
トラッキーも朴訥としたかわいいキャラで、アリスやロイとの相性も最高でした。
ラ・ベルでの銃撃戦
もう期待していた通りか、それ以上のガンファイト!
散っていく女たち、最後まで戦い抜いた女たち、どちらも感動的な戦いっぷりでした。
ダメ夫を守るために、撃ち続けながらも危険を冒して建物を出て行くドイツ人女性がまた最高!(あの強烈キャラの彼女をもっと見たかった!)
もしかして危ないかも?!と心配していたメアリーの彼女も最後まで生き残ってくれたし、死んで欲しくない人たちがしっかり生き残ってくれたのも嬉しかったぁ。
ホワイティの最期
そんな中、え~!そんな~!という悲しい最期を迎えてしまったのがホワイティ。
残念!本当に愛くるしい少年だったのに。
誰からも愛され、特にビルとメアリーの兄妹からは子供のように目をかけられていた存在・・。
体を洗わないのがまた彼の無邪気さを表していて、そんな所も可愛かった。
せめて最期はカッコよく戦わせてあげてから、ガンファイトで散って欲しかったかな。
家族を亡くし、ホワイティまで失ってしまったルイーズの涙には、思わずこちらも涙・・でした・・。
ビル最高!
いや~、もうビル保安官たら、一体目はどうしたのよ~!
あれだけ「失明」って言って心配させておいて銃撃戦になったら「まだ見える!」って・・、
「見えるんかい!!」というこちらの驚嘆をよそに、あの砂ぼこりの中、強靭的な視力とガンマンの腕前を証明しましたよ!
しかも例の眼鏡はなしだった!凄い!
そうよね~・・。あれだけカッコよく決めるのに、あの割れた丸眼鏡じゃね・・。
それにしても一切身を隠さず、ただ棒立ちのままよく生き残りましたね!
登場のシーンも空気に馴染み過ぎてるのか殺気がなさ過ぎるのか、奴らもビルがいることに気が付かなかったようだったし・・、まさかの奇跡の男?
ロイと並んで冷静沈着なまま戦い切ったビルに痺れたわ~。
そして平和が戻った町で再会した息子と娘を、今後はしっかり抱きしめることができました!よかったぁ・・。号泣・・・。
そうそう、これで株を上げたはずのロイですけど、あの後アリスとはいい感じになるんでしょうかね。
アリスも悪い気はしていないようだし、命を助けてくれた恩人だしね。
亡霊インディアンとのエピソードも良かったですね。
ビルの不思議な存在感をさらに味付けしてくれました。(でもロイにも見えるって、どういうこと?!)
フランク・グリフィンの最期
ずっと言ってた「俺は自分の死に方を知っている」っていうのは、一体なんだったの?
勘違い?思い込み?
あの思い込み一本で弾にも当たらず、天然痘にもかからず生き抜いてきたなら、それはそれで凄いですけどね。
4話でフランクが天然痘で死ぬゆく人たちに同情し、看病するくだりには驚きました。
このまま西部劇らしく悪は悪として描き切るのかと思っていたら、こんな一面を持たせるなんて。
しかも子供時代に起きた悲劇やロイを我が子として迎え入れるエピソードも、フランクを複雑で傷つきやすい人間として魅力的に肉付けしてましたね。
でも最後に「決闘」という形をとって、息子に撃たれて死んで行くときにはしっかり悪役として倒れてくれました!
そうそう、必要以上に華を持たせた死に方でなかったのもスッキリして良かった!
アリスとロイの恋
そうか~・・!ラストはあんな風に終わるのね!
もぉ~、出会ったときから惹かれ合ってる2人がどうして最後に一緒にならないの?!
もう2人を隔てる障害はなくなったはずなのに!
と、ちょっと残念な部分もありますが、あのラスト以上に美しい終わり方はないでしょうからね。
生まれて初めて海を目にして感動に飲み込まれるロイと、牧場で彼の残した贈り物を見つけ胸を熱くするアリスのかぶせ映像・・。
それに何ですか、あのたどたどしい「Thank you」の文字は!もう、あれだけで泣いちゃうわ。
いえね、帰ってくる訳はない・・とは思いながらも、「あれ?、まだ5分もある!ロイ、Uターンして帰ってくる?来る?帰ってこい!」と残り時間見ながら願わずにはいられなかったんですけど、この終わり方なら納得せざるを得ないですね。
「ゴッドレス-神の消えた町-」シーズン2は?
当然期待するのはシーズン2ですよね。
これほどの作品を生み出して、これっキリはもったいない!
それにアリスとロイの物語も終わってないし!
でも、リミテッドシリーズって基本的には続編はないってことですよね。
まぁね、あれだけ美しい終わり方をした以上は、「その後の物語は作らない」というのも潔くていいですけどね。
無理に繋げると安っぽくなっちゃいそうだし。
終盤で逃げたフランクを見て、「あれ?ヤツだけ逃がしておいてシーズン2に繋げるのかな・・」と勘繰りましたけど、そこもキッチリ決着つけましたからね。
文句ないです。
変に続編を期待するよりも、この完璧なドラマとエンディングの余韻に浸っていきたいと思います!