Netflixの海外ドラマ「ラモント」前半はネタバレなし、注意書き以降はネタバレありのアニス感想です。
はぁ・・怖かった~・・。
グロいのは苦手、苦手と言いながらこういうドラマに手を出してしまうのはナゼですかね。
今回は、Netflixで配信が始まったフランスの「ラ・モント」という連続猟奇殺人についてのミニドラマ全6話。
グロシーンはもちろんありますが、人間ドラマもしっかり描かれていて、二転三転するストーリーには毎回驚かされました。(私の勘が悪すぎるだけかも)
【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。
また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)
「ラ・モント」あらすじ
25年前に8人の男を残忍なの方法でコロした連続殺人鬼、通称「ラ・モント」(カマキリ)が逮捕される。
被害者たちは共通して、家族や子供に暴力をふるい、虐待を繰り返していた。
現在ラ・モンントは終身刑で収監中の身だが、ある日、殺害方法をそっくり真似た模倣犯が現れ、パリ周辺で3人が犠牲に。
ラ・モントは警察に協力を申し出るが、その条件は「自分の息子とだけ話す」というものだった。
この息子が警察官な訳ですけど、普段は自分の母親がラ・モントであることを隠し、母親とも一切の接触を断って暮らしてます。
しかしこの非常事態に義務感を感じ、リスクを冒して捜査チームに加入。母親と協力して犯人捜しに当たることに・・。
これって「ブラックリスト」の設定によく似てますよね。
父親で指名手配犯のレッドが自分の娘(FBI捜査官)とだけ話すことを条件に、FBIに協力を申し出てました。
でもまぁ、その後の話なんかは全然方向性違いますし、似てませんけどね。
フランスの警察ドラマらしく、暗くて救いのないトーンで物語が進みますが、驚きの展開がポンポン出てくるので、ぎょえ~!ゲゲ~!っと言いながらあっという間に見終わってしまいました。
「ラ・モント」キャスト紹介
ラ・モントこと、ジャンヌ。
うちの旦那はフランス人なんですけど、主役のキャロル・ブーケは若い頃は絶世の美女として誰もが知っていた女優さんらしいです。
ドラマの中にも若き日の写真が出てきますけど、確かに美人!
でも現在の姿は普通のなで肩のオバちゃんで、ラ・モントとして猟奇殺人を行っていた頃の姿が想像できないほど上品な雰囲気・・。
ただ目力は異常に強いし、そこはかとなく漂う気迫も怖いです。
ラ・モントの息子ダミアン
クライヴ・オーウェンとジャン・レノを足して2で割ったような顔ですけど、あんまり特徴ない人ですね。
もっと繊細そうないい男はいなかったのかな?
捜査チームの責任者
名前なんだっけ・・?
この人こそ、顔がカマキリでしょ。
そして髪形はベートーベンで、服装はいつも洒落たベストで決めてます。
見た目はめっちゃ個性的なのに、それ以外は最後までこれと言った特徴のないおじさんでした。
ダミアンの妻ルーシー
かわいくて気立てもいい妻。
前夫との間に娘がいて、陶芸の仕事をしている。
私は普段フランスのドラマや映画を全然見ないんです。
旦那は大好きなので、警察物なんてよく見てますけど、チラッと覗くと画面が暗くて陰気で見る気になれなかったんです。(←完全な偏見・・。)
でも今回このドラマ見て、大分印象変わりました。
へえ~、こんな面白いドラマもあるのね・・って。
全体のテーマも一貫してぶれてなかったし、脚本も必要最小限にまとめて締まってました。
フランスでの評価もかなり高いそう。
レクター博士の狂気には負けるけど、怪しい危険な女を演じるキャロル・ブーケの魅力も堪能できたし、充実の6話だったと思います!
(ただ、ちょいちょい突っ込みどころはありました。それは後半のネタバレ感想で書いてます。)
グロいのが苦手でない方にはぜひお勧めしたいネットフリックスの「ラ・モント」でした~。
*これ以降はネタバレありの感想です。
「ラ・モント」ネタバレ感想
良く出来た脚本だったけど、突っ込みどころはたくさん
まずですね~、突然出て来たアフリカのライオンにはびっくりしましたよ!
それまで散々パリ周辺の暗~い雰囲気で重々しく来たというのに、ん?ジャンヌ家族は昔アフリカに住んでたって??
は?アフリカ?!
そんでもって母親は目の前でライオンに食いコロされた・・??
はぁ??ライオン??!そんなのアリなの??
そこでピンと来る人もいるんでしょうけど、私なんてそのまま信じて目が点になりましたからね。
でもライオンは父親だったんですね~・・。
(あのライオンのネックレス。結構大きいのに、どんな理由で何十年も付けたままにしてるんだろ??邪魔でしょ。)
どうして父親は無事だった?
それから、ジャンヌはどうして肝心の父親をコロさずに、他の男をコロしていたんでしょうか?
そもそも記憶がなくなっているっていう話もありましたよね。
精神科のところで催眠療法を受けてましたけど、恐らくは記憶を無くしたというのは母親がコロされたシーンだけだと思います。
だって何年にも渡って虐待を受けていたというのを全部きれいに忘れるなんて考えられないし、年齢的にも結構大きかったし。
(それにしても、出てくる子供は揃いも揃ってみんな10歳でしたね。ちょっと雑過ぎるような。)
当時コロさなかった理由としては、既に父親がいない息子のために、父親代わりの爺ちゃんをコロすのが忍びなかった、というのが考えられますけど、どうなんだろ。
それに、最後もどうしてコロさなかったのかな?
拘束して、刃物で脅しただけで十分だと思ったのか。真実を知った孫息子にまで銃を向けられて罵倒されて気の毒になったのか・・。
まぁ、そもそも彼女が人をコロす動機としては「人助けのため、社会貢献」だと自分で言ってましたからね。
今更あの老いぼれをコロしたところで誰を助ける訳でもないし、そこまでする気力もなかったのでしょうか。
私としては、なぜ母親殺害の犯人として警察に突き出さないのかなぁ・・というのが不思議だったんですけど、フランスで起こった事件でないので難しいのかな。
まぁ、すぐ井戸に飛び降りて自殺してましたけど。
(でもあの井戸そんなに深いのかな・・。ただ脚をくじいてるだけだったりして・・。それはそれで怖いけど。。)
犯人は性転換手術したヴェルジニだった
ルーシーの親友のヴェルジニですけど、始めから変な女だとは思ってました。
だって、あんな美人なのにいい男に巡り合わずに全滅って変だし、全然カッコよくないアレックスにベタ惚れしたりも不思議だった・・。
派手そうな美人タイプで陶芸家っぽくないし、ミスキャストなんじゃないの?とまで思ってましたけど、ふーん、そういうことだったのね。
でも彼女を演じたのはもちろん女優さんだし、顔も綺麗で声も普通に女だし、体のラインなんかも完全に女。
もう少し、微妙な見た目の役者さんはいなかったのかな?
でも始めからそういう人を選んでおくと、バレちゃうからかもね。
他にも気になることが・・
それ以外にもチョコチョコ気になる点はありました。
ヴェルジニが犯人とわかって、彼女の家にいるルーシーが危険だとわかっているのに、なぜすぐに大勢の警察部隊を向かわせなかったの?とか、乗り込んだ2人の刑事が弱すぎる、とか。
国中を騒がせる問題事件なのに、毎回やけに出動する警察官の数が少ないんですよね。
アレックスが襲われてる時だって、自分で駆けつける前に警察部隊を出向かせればいいのに!
他にも違法捜査も目につきましたよ。
アレックスの家を調べる時には捜査令状を取らずにやってたようだったし、精神科医のデータなんて上司とグルになって完全に盗んでたし・・。
アメリカだったら、違法捜査が一つあるだけでもその後の裁判で犯人が無罪放免になったりするのですごく神経質ですけどね。
あ、あと事件捜査のためにラ・モントを別の場所で拘束するのはわかりますけど、それがお城ってゴージャス過ぎない?寝室広かった~。
それに、バスルームの上の配管で変な虫を大量に飼育して(キモ)それで毒を取るって、どう考えたって無理あるでしょ。
その上、口移しで監視の男に毒を飲ませてましたけど、あんな手品みたいな技を一体どうやったわけ??
普通に自分も毒飲んじゃうって。
主役がイマイチだったかな?
ストーリーは面白かったし、虐待やそれによるトラウマをテーマにするのも奥深かったし、キャロル・ブーケも魅力的でしたけど、私がちょっと不満だったのはダミアンの俳優さんかな。
なんだか普通だし、暗いし、魅力がよくわからない。
母親のことで悩んで悪夢を見て薬を飲むほど追い詰められているのに、頑なまでに妻に真実を隠し通そうとしてるのがイラっとしました。
強くて微塵も弱さを見せない人ならそれでもいいですけどね。
あんな状態で虚ろな目で「なんでもない。」って言われたら、妻の方も心配するでしょう。
その役をもう少し繊細な表現ができる俳優さんがしてくれたら「あぁ、気の毒に~・・」と印象変わってたかもですけど、このフレッド・テストーさんは見た目もモサっとしていて、ちょっと合ってなかった気もします。
最後母親への気持ちが変化していく様子もいまひとつ上手く表現しきれてなかったような・・。
なんて、勝手なこと言ってますけど、これは好みの問題もありますよね。
でも細かい部分を見逃せば、どんでん返しが結構多彩で、サスペンス的にも、人間ドラマとしても十分に面白かったと思います!