アマゾンプライムで見れる海外ドラマ「ミスターロボット」。途中まではネタバレなしの感想と登場人物紹介、注意書き以降はネタバレ感想です。
前々からアマゾンプライムで気になってたんですよね、このドラマ。
でもタイトルが「ミスターロボット」ってことで、しかもこの無機質な顔がドドーンあるので、てっきりこの彼がロボットだと思い込んでました。
あぁロボット物かぁ・・あんまり好きじゃないのよね・・と。
でも少し前に何かの記事で知ったんですけど、このドラマが意外にもアメリカで高い評価を得て、ゴールデングローブ賞ではなんとゲーム・オブ・スローンズを抑えて作品賞を受賞したらしいんです!
それから主演のラミ・マレックが男優賞ノミネートで、助演男優のクリスチャン・スレーターが受賞。
それを知ってがぜん興味がわきました!
しかも内容チラッと見たら全然ロボット関係ないみたいで・・。なんだぁ・・と。
でもこのタイトル悪くないですか?
ラミ・マレック本人が「『ミスター・ロボット』ってタイトルじゃ、いかにも失敗しそう(だと思った)」とインタビューで答えてますけど本当だわ。
【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。
また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)
「ミスターロボット」シーズン1予告編
「ミスター・ロボット」登場人物とキャスト
見たら面白い!エリオットの存在感
で、見てみたらあれまぁ面白いじゃないですか!
1話見て感想書こうかなって思ってましたが、つい3話まで一気見しちゃいました。
主役エリオットの存在がすごくリアルなんです。
基本的に全編通して彼の独り言が流れるんですけど、これが意外に嫌じゃない。
というか、私みたいな一介のワーキングマザーにとっても「うんうん、わかるわかる。」と共感できる部分が多くて、現代人の持つ不安や閉塞感を上手く表現してくれてるんです。
それもベタじゃなくて、彼なりの等身大で。
エリオットは一応変わり者という設定で、精神科医に通ってて、不安定で、しかもドラッグやってますけど、それでもある意味まともに感じられちゃうんですよね。
むしろ、何かがおかしいのは彼を取り巻く人間や社会全体で、彼だけがまっとうな神経を維持していて、その社会の歪みをもろに受けちゃってる感じなのかなぁ・・と。
サイバー攻撃だの、ハッキングだの、バグだの、難しい用語が出ますけど、スーッと見れます。
その辺がドラマ的にすごくわかりやすく、しかも面白く展開してるのと、なにより主人公に感情移入できるというのが、見やすいと感じる一番のポイントかもしれませんね。
他のキャラもキレキレ
それと他のキャラもなかなかキテます。
特にこれから敵となっていく、大企業側の若きCTOを狙う副社長なんですけど、まぁおかしい!!
ストレス発散のためにホームレスに金払って殴ったり、身重の奥さんいるのに男漁りに出かけたり、その相手の携帯に何か仕掛けていたり・・。
しかもその奥さんもちょっとおかしくて、お腹大きいのにSMプレイを要求したりで、もう怖いですわ。
夫婦間のスウェーデン語も、なんなら怖く聞こえます。
序盤からこれですから、今後エリオット側との戦いでどれだけキレまくってくれるのか、期待できそうです。
Mr.Robot役のクリスチャン・スレイターもいいですね~。
本当に久しぶりに見ました。
若いころは出演映画を片っ端から見てましたけど、いいオヤジになってましたね。
でもまだ今年47歳だったっていうのでビックリ!
子役からやってる人なので、出演作が多すぎてもっと年上かと勘違いしてましたわ。
含みがある頼りがいのあるオヤジっていう感じで、変に気負って怪しい雰囲気を出したりしてないのがいいですね。(役柄は怪しいのに)で、それがまた興味を掻き立てます。
彼の無謀な企みに、どれほどの正義があるのだろうかって。
そこを見届けるのがこのドラマの醍醐味になりそうです。
これからネタバレ感想になります。
「ミスターロボット」シーズン1第3話まで見たネタバレ感想
1話の最後にこのドラマのテーマが「富の再分配」だということがわかります。
最近本当によく聞きますよね。
1%の富裕層が世界の富の半分を所持しているとか、残りの者は不当な搾取をされている・・とか、資本主義の行き詰まり、矛盾、格差問題。
そんな話。
私は賢くないので、ぼんやりとしかわかりませんけど、このテーマはうちの旦那(欧州人)がよく興奮気味に話してますわ。
ふーん、ふん、ふん・・と聞き流してますけど。笑
でも、少し前にスイスで国民全員に一律の金額を支払う(毎月30万!)っていうベイシックインカムの法案が国民投票で否決されましたけど、それもあって今世界中で注目の政策ですよね。
でまぁ、富の再分配というのがこのドラマの扱いたいことだっていうのはわかりました。
そこをもっとエモーショナルにするために、エリオットの父親が大企業の汚染物質で白血病になり死んだ・・・というエピソードがありますけど、要はわずかな数の巨大企業が世界のすべてを支配する状況に警鐘を鳴らしていているのだと思います。
エリオットがどれだけその現実と、Fソサエティの企てが意味するものを正確に捉えているのかはわかりませんが、見る者をぐっと引き寄せる新しいテーマだと思いました。
印象的なシーンは
あと興味深かったエピソードで言えば、父親を亡くした経緯について話し終わったエリオットをMr.Robotが海に突き落とすシーンですかね。
その行動を父親の取った行動とダブらせることで癒していくっていう、彼なりのセラピーなんでしょうか。
バーでMr.Robotがそのことを素直に謝るんですけど、そこでエリオットの表情が少し変わるんですよね。
父親から聞きたくても聞けなかった言葉をついに聞けた・・っていうことでしょうか。
深読みしすぎですかね?
それと全然話変わりますけど、ちょっと個人的に気になるのが、幼馴染のアンジェラのメイクがひと昔前に流行ったヤマンバギャルみたいだなぁ・・ってことでしょうか。
私的にはシェイラが好きですね。
ドラッグ売ってるのに、エリオットの体を心配したり、誰にも秘密でキルトみたいなのを手作りしてたり、かわいいです。
2人がなんとなく付き合い出しましたけど、これってどこまで続くものなんでしょうかね。
エリオットが仮想的「普通な僕ってどんな感じ?」を実験している時の告白なので、どこまで本気かわかりませんでした。
と言う訳で、3話までの感想はこんな感じですかね。
引き続き見ていきたいと思います!
次は最終話までのネタバレ感想です。
「ミスターロボット」シーズン1最終話まで見たネタバレ感想・あらすじ
前回3話までの感想を書いたミスターロボットですが、最近他に面白い大物ドラマが多くて忙しく、ずっと放置してました。
そうだ、あれ見よう。
と思い立ってあっという間に10話まで見てしまいました。
かなり面白い!
評価が高いのもうなずけますね。
ただすみません、中盤でちょっと中だるみになった時に面倒になって字幕でなく吹き替えに変えて流し見してしまいました。
ただその後、7話くらいからがぜん面白くなって、8話の最後では大どんでん返しがあって、それからは一時も目が離せずしっかり見ました。
大どんでん返し
なるほど~!!
って感じでしたね。
ダーリーンが妹というのを忘れていたっていう事実がこのドラマの全てをひっくり返しましたね。
そっか~・・。
エリオットはそうだったのか~。
だから精神科医に通ってたのね。
思えば始めの頃、ダーリーンが勝手にエリオットのアパートで寝泊まりしたりして、「なんで彼女勝手に・・」って不思議がるエリオットがいましたけど、そういうところにヒントがありましたね。
完全に見落としてましたけど。
MRロボットが父親だったのと、その父親でさえ忘れていたこと、完全に幻想を見ていたことなど、エリオットの設定が全て覆されるので急に面白くなりましたね。
これまで全部一人称で、彼の語りでストーリーが展開してきたので簡単に視聴者をだませた形ですね。
ただ、これでエリオットがどれほど不安定な人間かが分かったわけですけど、
同時にこのキャラが急に厚みを持った魅力的な存在にも見えてきました。
だって、そもそも彼が一人でFソサエティを立ち上げて目的を定め、仲間を集めて実行してきたんですよね。
MRロボットに上手く言いくるめられて計画に乗せられていた受け身的なエリオットが、実は主体性をもって始めから取り組んでいたのだとあってはまるで意味が違いますしね。
ダーリーンの言葉にもありましたけど、彼自身の潜在意識にはそうした世界を客観的にしっかり捉える目があるわけで、時々ふら~っと訳わかんなくなっちゃうにしても、その辺はぶれないんですね。
エリオットの魅力
私、このエリオット青年が好きですわ~。
なんかどこか自分と重なる部分がありますね。もしかしたらどんな人にもあるのかもしれないですね。
過去の罪悪感や自分への怒りを処理しきれずに負けてしまうエリオット。
父親への愛情と喪失感、トラウマを、父親の幻想を見ることでなんとか自分を保っているエリオット。
それでも苦しくて苦しくて、たまに孤独感からドラッグに手を出してしまうけど、彼なりのやり方で世界を救おうとして、そうすることで自分を肯定的に捉えることができるように頑張っているエリオット。
具体的な部分は自分とは全然重なりませんけど(笑)なぜか、わかる~わかる~と感じさせるものがあって、それを彼を単なる変人や病気の人、で終わらせない魅力的なキャラにしてるんですよね。
それに演じるラミ・マレックが素晴らしい!
彼以外に誰がこの繊細で不安定なエリオットを魅力的に演じられたでしょうか!
とにかくがんばれ~~!って応援したくなります。
父親の存在
なぜエリオットがそれほどまでに父親にこだわるのか、それほど愛していたのかを物語るエピソードがちょっと感動でホロッと来ちゃいますね。
父親の店に来た客のお金を盗むエリオット少年に対して全然怒らず、「あいつはクソ野郎だった。そっちの方が重大だ」って言いながら、そのお金で一緒に映画行こうって言うんですね。
いいなぁ、あんなお父さん。
で、同時に物事の考え方を強烈に刷り込むエピソードでもありましたね。
「クソ野郎からは金を巻き上げたっていい」っていうのは子供に教えるにはちょっと面白い発想ですよね。
それが今回の大計画の実行につながるんですが・・。
ま、当然エリオットの家族がすごく貧乏っていうのが前提にありますけどね。
恐怖のスウェーデンカップル
タイレルとヨアンナのスウェーデンカップルですけど、もう怖すぎ!!
タイレルが人をころしたのもヨアンナは知ってそうでしたけど、そこは大した問題じゃなくて、むしろ会社での地位を失いそうなところがダメみたいでしたね。
警察が来た時には彼を守ろうとしたらしく、なんとフォークみたいので自分を刺して破水させ、強引に出産まで行ってしまいました!
怖すぎ~!!
あのフォークで一体どこをどう刺したわけ~!!??
もう想像するのも怖いですけど、赤ちゃんは無事生まれたみたいでホッとしました。
しかも、ヨアンナには15歳の時に出産して養子に出した過去があるとかで、なるほど・・、彼女もまた過去への罪悪感から自分を傷つけずにはいられないのかしら・・と。
まぁそんなことも考えましたけど、それ以上にあの二人は常軌を逸するサイコの匂いの方が強烈なので、あまりそこは考えなくてもいいかもですね。
しかも、そんな行動を取っておきながら、ヨアンナは出産後
「こんな夫はもういらない」とタイレルに縁切り宣告してましたしね。
フォーク刺した時は「あなただけ連れて行かせはしない」って言ってませんでしたっけ?
訳わかりません。
タイレルは途中いなくなっちゃいましたけど、どうしたんでしょうか?
一瞬エリオットがころした?なんて思いましたけど、最後エリオットのアパートのドアを乱暴に叩く人がいましたので、あれかな?
余談ですけど
役者さんはみんな絶妙にいいですね。
タイレルもヨアンナもしっかり美しくてしっかり狂気はらんでますからね。
シェイラもすっごくよかった!
クリスチャン・スレーターも最高ですね。
ただ、もう一つ惜しいのが幼馴染のアンジェラの女優さんですかね。
可愛いって設定なんでしょうけど、イマイチ魅力がわからない。
目が大きいだけで、田舎臭い感じはニュージャージー出身という設定通りなんでしょうけど、特に光るものはない普通の女の子という印象です。
それがシーズン1の最後では、なぜか敵側に見初められてEコープで働きだしたりして、ん?、人材的にも面白いとこあるのかなぁ?ってちょっと不思議ですね。
それから最後、エンドロールを珍しく見ていたら、その後にも少し映像があって驚きました。
Eコープの親玉と出ていたのは中国人ハッカー集団のボス(?)で女装してて時間にこだわりアリの中国人でしたね。
シーズン2に向けて期待が高まります!
次はシーズン2の感想です。↓