U-NEXTで見れる海外ドラマ、HBO「ナイト・オブ・キリング失われた記憶」を最終話まで見たアニスの感想です。(前半ネタバレなし、後半あり)
いや~、面白かった。
最初から本格的な匂いはしましたが、やっぱりHBOサスペンスのクオリティ高かったですね~。
【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。
また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)
「ナイト・オブ・キリング失われた記憶」本格ミステリーと深~いキャラ達
NYに住む大学生の男の子が、ある日、謎の美女に誘われてドラッグやった後、家に付いていくと夜はそういうことになってウハウハだったけど、
次の日の朝目覚めてみると、この美女がベッドで死んでいるのを発見。
本人はドラッグのせいか、行為以降の記憶がゼロ。
とりあえず慌てて逃げるものの、警察に捕まって・・。
という話です。
彼が言うように本当に無罪なのか、実はやったのか・・というのが見どころです。
でまた、これが結構エグいです~。
出だしからグロいし、怖いし、暗いし・・、唯一の救いはこの青年の天然ボケの可愛い感じなんですけど、それも刑務所に入れられた後はエピソード進むごとに変わっていきます。
これがまた、びっくりの豹変ぶりです!
それこそがこのドラマの肝なんですけど、まぁ驚きました。
「ザ・ナイト・オブ・キリング」登場人物とキャスト
このパキスタン系の青年ナズ君、目が大きくて可愛いんです。
誰もが守ってあげたくなるタイプで、
何気なく警察署で目を留めたやさぐれ弁護士が、彼を弁護しようって気になったのも理解できる顔ですね。
オドオドしていて不器用そうですけど、素直で、真面目そうにも見えます。
この彼が突然刑務所に入れられ、危険な世界で生き抜くために、どんなふうに変わっていくのかは見てのお楽しみ!
刑務所のボス囚人との関係性も、なかなかスリリングで見応えありです。
リズ・アーメッドはこの作品でエミー賞主演男優を見事受賞!
そして今年は「サウンド・オブ・メタル聞こえるということ」でアカデミー賞主演男優にノミネートされ今大注目の実力派俳優なんです。
それと、もう一人の主人公がこの弁護士ジョン・ストーン。
ジョン・タトゥーロは有名な俳優さんなので、彼が最後法廷でキメるんだろうな~と当初は予想しちゃうんですけどね・・。
だけど途中から、「ん??」って感じに・・。
やりそうで、ダメ男で、ダメそうで、やりそうで・・って感じで、なんとも頼りないんです。
でね、このオヤジがどーーーーーーーーーでもいいエピソードをずーーーーーーーっとひっぱるんですよ。
足に湿疹だかカビだかができてて、痒いらしいのです。
そのせいで靴が履けず、いつもサンダル暮らし。
本当、どうでもいいです。
でも、色んな治療法を求めて、医者を変えたり、中国の漢方を試したり、同じ悩みを持つ仲間たちとの会に参加したりと、一生懸命。
あまりにしつこくて、そのネタはもういいんですけど~!って・・、そんなん言いながらも、ちょっと面白かったりもするんですけどね。
はたして、足が治るのか?!靴が履けるようになるのか?!
・・も、何気に注目です。
あと、猫アレルギーなのに無理やり飼おうと頑張るエピソードも笑えました。
そんな感じで、大人の笑いもありつつ、物語はシビアに展開していきます。
脇役たちのキャラも分厚くていいです。
全8話ですけど、1話が1話が濃い内容で、どよーんとした世界観に引きずり込まれました。
この暗闇の世界に、最後、希望の光は刺すのか!それとも、アメリカの現実はそんな甘くないのか・・?
青年の未来はここで閉ざされるのか!
かなり面白かったのでお勧めのミニシリーズです。
*これ以降はネタバレ感想になりますのでご注意ください。
「ナイト・オブ・キリング」のネタバレ感想・考察
いや~、このナズ君の豹変ぶりはすごすぎましたね。
あんな入れ墨まで入れまくっちゃって、今後の将来大丈夫なんでしょうか・・?
せっかく、これからまた明るい未来に向かっていくチャンスをもらったのに、あの入れ墨では先々心配ですね。
なんとも、もったいない・・。
それに、刑務所で火傷をさせられた男への報復なんですけど、あんな血まみれになるほど殴って完全にイっちゃってましたね。
あそこは自己防衛とかなんとかで正当化される域を超えて、常軌を逸してました。
もうナズ君・・、あの時点のあの行為に関しては有罪でしょうかね。
でも、それだけあの恐怖の刑務所で生き抜くのって大変なんでしょうかね。
必死に命を守るためだけの日々の中では仕方ないことなのかな・・。
というか、
一人の男の人間性なんて、簡単に見抜けるようで、実はそんなに簡単なことではないんだよ。
と、視聴者をミスリードさせるようなエピソードが色々ありましたけど、見事にやられました。
人を疑い始めると、簡単に間違ったジャッジをしてしまうんですよね。
母親でさえ、次々と突きつけられる事実に負けて、最後は信じられなくなってしまうなんて・・。
でも、最後はやっぱりジョン・ストーンが頑張りました!
正直、あの最終弁論には素直に感動しました。
よくあれだけまとめて来た!
そして、彼だけは最後まで惑わされずに彼の人間性を見抜き切った。
長年そうした犯罪者を実際に見てきた経験がものをいいました。
ナズ君の、なんだかんだ無罪を譲らない強さと、ジョン・ストーンの優しさにちょっとホロッとなった最終回でしたね。
結局誰が犯人だった?
アンドレアの担当弁護士だった男でした。
実際はどうも付き合ってたぽいし、彼女にとっては運が悪いことに、これが最低最悪のクズ男だったようで・・。
娼婦に手を挙げるわ、ギャンブル癖はあるは・・、
結局、彼女の資産にも手を出して、その件で責められ、あの夜に惨殺・・。
引退後の刑事と、己の過ちを認めた検事のオバちゃんコンビが静かにする決意には、奥底に流れていた「良心」の復活を感じられて清々しかったですね。
色んな意味でエグいドラマでしたけど、最後はこんな風に終わってよかった!なんか途中しんどかったけど、見てよかった!
と思わせてくれた、色んな仕掛けのある重~いドラマでした。
追記:ナズ役のリズ・アーメッドがエミー賞のリミテッド・シリーズの主演男優賞受賞!おめでとう~!
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