Netflixの海外ドラマ「ザ・クラウン」シーズン1を最終話まで見たアニスの感想です。(ネタバレなし)
ずっと宿題のように感じてた「ザ・クラウン」をついに見ました。
実は、先日配信が始まったシーズン3で世代交代したキャストがオリビア・コールマンとトビアス・メイジーズということで、これはやはり見なければ!と気合が入った次第です。
二人とも大好きな役者さんだし、このシーズン3がシリーズ最高という評価を得ているようですし、さすがの私にしてもチャールズ皇太子やダイアナ妃が出てくるとなれば一気に関心が高まりますよ。
【追記】ゴールデン・グローブ作品賞ノミネート。
それに、何と言っても海外ドラマ史上、最も製作費が高いドラマを見ないのはもったいない気がしますしね・・。
この結婚式のシーンが特にお金かかってるらしい・・(衣装などで)
というわけで、シーズン1を見終わりました。
はぁ・・。全10話が長かった。
1話がじっくりじっくり60分。見ごたえはありますが、派手な展開で引っ張っていくドラマではないので1話ずつ登場人物の心情に寄り添う形で有難く見ていく感じ。
一気見は厳しいかもです。
とはいえ、1話と2話はメチャメチャ面白かった!泣きました~!
何かどう面白いの?
なんだか、敷居が高くてとっつきにくそう。
と、遠慮してる方も多いと思いますので、簡単ですが「ザ・クラウン」の魅力について具体的に書かせていただきます。
(ネタバレなしで書いてるつもりですが、歴史上の事実には触れてます。父親のジョージ6世が亡くなってエリザベス女王が即位する、などはいいですよね?
でも、内容を全く知らずに見たい方はスルーでお願いします。)
【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。
また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)
「ザ・クラウン」の2話までは「英国王のスピーチ」の続編を見ているよう
皆さん、コリン・ファースがジョージ6世を演じた「英国法のスピーチ」は見ましたか?
吃音に悩まされるジョージ6世と、オーストラリア出身の言語療法士との友情物語ですが、涙なくしては見れない感動秘話になっていてアカデミー賞も受賞しました。
そして、このドラマで第1話から登場するジョージ6世は「チェルノブイリ」のジャレッド・ハリルが演じますが、なんとなく顔立ちもコリン・ファースに似ているし、まるで映画の続編を見ているような錯覚に陥ります。
特徴的な吃音の話し方は敢えて控えめですが、国民の前に出る際にタバコを吸って落ち着かせてから足を踏み出したりと、未だに苦手意識と戦いながら国王という役割を果たし続ける姿が窺えて胸を締め付けます。
本来なるはずでなかった国王という重責を、兄の勝手な立ち居振る舞いで押し付けられたジョージ6世ですが、その冠をさらに娘に譲らなければならないという現実もまた残酷。
なるべく娘には自由を謳歌させてやりたい・・、父親として夫として家族を大事にしてきた国王の優しさが画面に溢れます。
その一方で、自身は肺がんに冒され余命は・・。
はぁ・・、ジャレッド・ハリスがもう素敵過ぎて言葉では言い表せない!
泣けて泣けて仕方なかったです。
というわけで、映画を見た方には、この1話と2話を見るだけでもお勧めします!
ちなみに、ジョージ6世はその後も女王の回顧シーンでたびたび登場しますが、その都度じ~んとさせられます。
「ザ・クラウン」女王になった頃のエリザベス2世は・・
エリザベス女王に関してですが、この段階ではまだ普通の女性、一人の娘、一人の妻という印象で特に目立ったエピソードはなく進みます。
クレア・フォイ演じるエリザベス女王は、とにかく真面目な完璧主義!
王女として育ってきた訳なので、もちろん普通の女性ではありませんが、それでも冠を26歳にして譲り受けることの衝撃はドラマを見ていても手に取るように感じられます。
そんな彼女が一つずつ公務をこなしながら時には疑問を持ち、時には自分を封じ、女王としてのあるべき姿を気高く探し続けるという成長物語として面白く見れます。
ただですね、シーズン1に関して言えば、ジョージ6世逝去後にエリザベス女王よりもある意味目立っていた人物が何人かいらっしゃいます。
「ザ・クラウン」夫のフィリップが強烈すぎる!!
本当に、こんなキャラクターなの?!
と驚く部分もありつつ、すっかりファンになりました。
フィリップ(エディンバラ公)に関しては「やんちゃ」という形容詞がよく使われるようですが、そうとしか言いようがない破天荒ぶり。
忙しい妻を残して趣味の飛行機ばっかり乗ってるし、アフリカの首長の冠を見て「いい帽子だね」なんて言ってるし、発言や態度がかなり尖がってるんです。
当然、妻の隣で笑顔で手を振る夫・・なんて枠に大人しく収まる訳もなく、常に自由に行動しながら、愚痴も多く、女王ともギクシャクした関係が続きます。
真面目な女王とは正反対なエディンバラ公ですが、実際の写真を見るとなかなかハンサム。
今でも非常に仲睦まじいというお二人が、この苦難をどう乗り越え、関係をどう改善していくのかが楽しみですね。
「ザ・クラウン」で一番目立ったのはウィンストン・チャーチル!
ジョン・リスゴーが演じるチャーチルがもうとにかく目立ってました!
シーズン1に関しては彼が全てを食ったと言ってもいいかも。
実際エミー賞では、ジョン・リスゴーが助演男優賞を受賞してますよね。
「イギリスの父」をアメリカ人が演じるというのも不思議ですけど、やっぱり素晴らしかったです。
チャーチルがメインになって描かれる第9話はシーズン1を通して一番IMDbが高い(9.2)エピソード。(その次がジョージ6世がメインの第2話で9.1)
歴史音痴の私は何度も「チャーチル」をググって、歴史上何をした人物なのかを勉強しながら見ましたが、そんな感じでも十分面白く見れましたし、涙の出るようなくだりもありました。
何度もモチーフに描いたという庭の池の絵については、その後画像を見つけたんですけど、じっと眺めているだけで目が潤みます・・。
過去の栄光から脱却できず、不器用なまでの剛腕ぶりで周囲に迷惑をかけるというチャーチルですが、その奥には繊細で大きな傷を抱えた男が静かに座っているんですよね。(例の肖像画の通り)
というわけで、エミー賞の名演を目撃するだけでも価値のあるのが第9話です。
その他にも「ザ・クラウン」には強烈キャラが
「王冠をかけた恋」と言ったら聞こえはいいですけど、そんなカッコよくは描かれていないのがエドワード8世とその妻。
というか、ほぼオチとして使われてる強烈カップル。
当時のイギリス王室では離婚が禁止されているだけでなく、離婚歴のある人とも結婚できないという厳しい掟があったそうで、国王の地位を放棄して離婚歴がやたらと多い妻を選んでしまったエドワードは島流しの刑にあうんです。
そんなエドワードと妻の王室に対する恨み節がまぁ凄い!
散々悪態を付きながら、「金をくれ~」「年金をくれ~」「増額してくれ~」と直談判に来る太々しさが最高ですね。
それから、真面目なエリザベス女王とは好対照に、奔放な女性として魅力を振りまくマーガレット王女もまた素敵。
こうして実際の写真を見ると本当にお綺麗なので、王室の中でもとりわけ人気が高かったのも分かります。
23歳の時に16歳年上のピーター・タウンゼントと恋に落ちるわけでけですが、この時タウンゼント氏は39歳ってことですよね?
演じる俳優さんは50歳くらいに見えるんですけど、意外と若かったですね。
あ、でもご本人もそんな感じかな・・。
やっぱりこのドラマの楽しみ方としては、こうして実際に起きた出来事と背景をネットでググりながら、
へぇ~、そういう事情があったのね~、
へぇ~、ご本人はこの方なのね~。
なんて、ゴシップ根性を満たしながら見れる点がありますよね。
なにしろ世界で最も有名な家族と言っていい方々なので、ネットをググれば写真やら情報やらが山のようにあるんです!
遠い王室の話なのに、まるで自分の家族のアルバムをめくるように、一人一人の歴史が覗けるというこの不思議。
お好きなら、どこまでも果てしなく研究できます。
シーズン3に入ると、いよいよ大人になったチャールズ皇太子とダイアナ妃も登場しますし、それほど王室ファンだとは思ってなかった私でもますます興味が湧いてきます!
というわけで、「ザ・クラウン」を楽しみながら見る方法ですが、少し分かっていただけたでしょうか。
またシーズン2を見終わったら感想書きたいと思います!